皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、以前にお話ししたことがあると思いますが、NLP心理学では、人が物事を理解するのに3つのタイプがあります。
3つのタイプというのは、視覚タイプ、聴覚タイプ、体感覚タイプの3つです。
実は合気道の指導者には、この3つ感覚を総動員する必要があります。今回はその話をしたいと思います。
合気道習得は体感覚タイプが優位
合気道では、体感覚タイプの人が他のタイプの人よりもかなり優位に習得ができます。
というのは、合気道の技術というのは非常に体感覚に頼る部分が大きいからです。
例えば、当会の技法で陰の技法というのがあります。
当会の技法で修行者が一番苦心するのがこの陰の技法です。
陰の技法を井口師範は、「相手を導きたかったらまず自分が動け、相手を手前に引っ張りたいのなら、自分から前に出よ。相手を自分から離したいのであれば、自ら下がれ。相手を左に動かしたいのであれば、自ら右に行け。そして相手を気で導け」とおっしゃいました。
体感覚の人への説明では、例えば陰の技法で相手を前に導くようにするには、気をこの様に集めるとよいと説明するだけで、同じ動作を行うことができます。
感覚をリアルに説明すると分かってもらえるのです。その点、気で説明するのが都合がいいと思います。
当会では、元プロ格闘技の選手の人がそのタイプで、「気が分かるか、信じられる人は簡単です」といいます。
動作の原理の理解が必要な聴覚タイプ
ところが、特に聴覚タイプの人の場合は物理的に説明しないと理解ができません。
そこで、物理学の出番になります。これを物理で説明することは簡単で、「スケートリンクで二人立っていて、一人がもう一人の背中を押すとどうなるか?」という問題で、「一方が前に進んだら、もう一方は後ろに同じ速さで下がっていく」というのが正解です。
スケートリンクの場合、A君とB君がいるとすると、始めはA君もB君も速度がゼロですが、A君がB君を押して、B君が時速5キロで前に進んだら、A君は時速-5キロ、要するに反対方向に同じ速度で進むわけです。要するにプラスマイナス0となるわけです。
視覚タイプの人は、実際にやってみて、技を掛けてみて、目で確認して初めて「成る程、確かに!」と理解します。
さらに、聴覚タイプも視覚タイプも、感覚にフォーカスして気の感覚を体感できるようにする必要があり、非常に厄介に感じるかもしれません。
しかし、体感覚タイプの人は自分の技をうまく説明することが苦手で、相手に伝えるという点では、視覚・聴覚タイプの人の方がわかりやすくなります。
そのため、合気道の指導では3つの感覚の総動員が必要なのです。
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