【達人は常に本質をつく】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。

さて、この前、井口師範から教わった事を書いたメモが見つかりました。

その当時は、単なる小技を教わったものと思っていたメモですが、それを見て非常に大切な内容で、本質が書かれていることに気づきました。

今回は、その理由を探っていきたいと思います。


理解は自分のレベルに応じた分だけ

 

以前にも書きましたが、NLP心理学の15番目の前提「人は自分の世界の経験を前提にして今起こっていることを理解する」というのがあります。

この言葉は非常に深いです。

というのは、例えば、自分が進歩したいと考えたとき、自分の理解する範囲を超える必要があるからです。

生物には、ホメオスタシスといって現状を維持しようとする働きがあり、特に人間は無意識レベルで意識に介在してきます。

ところで、今までの現状であると認知できる状態のことをコンフォートゾーンといいます。

直訳すると、心地の良い領域ということですが、冷静に考えると当人にとってもあまり好ましくない状況であっても、現状がその状況であるならコンフォートゾーンなのです。

例えば、日ごろ成績が悪い人が、たまたまテストで非常に良い成績を取ってしまったとすると、何故か次のテストでは今まで以上に悪い成績をとってしまいます。

それで平均値を以前の状況にすることでコンフォートゾーンが無意識で保たれるわけです。

このように進歩しようとしても、無意識が拒否をします。ここが、進歩するという点で難しいところです。


些細なことでも本質をつく達人

 

今回の話にもどりますが、それは秘伝に当たる技術とわかったので、その内容を説明しませんが、そのメモというのが、井口師範から教わったある技のノウハウが書かれていたのです。

それは相手を痛めつける過激な技術でしたので、僕はそこまでやるつもりはないと思い、メモしておいただけでした。

ところが、単にそれは効かせ方ではなく、本質である「相手の土俵にのらない」という技術でもあったわけです。

どうしても技を掛けるとき、効かせたい箇所に意識を集中してしまい、相手に意図が悟られたしまいますが、己の意識を変えることで相手は読みができなくなります。

多分、そのとき井口師範は単なるテクニックとして説明をしてくださったのだと思います。

タオイズムでは、無為自然と言って、真人の行うことはすべて宇宙の理にかなっているといいます。

しかし、凡人の為すことは考えつくしてやっても作為的で何か問題がのこるのです。

それは心理学でも明らかですが、凡人の行いは過去の記憶の範疇を出ていないからです。

ですから、単なる枝葉の説明でも、そこには本質と繋がっているのが達人なのです。


 

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