皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、今回は少し概念的なものになりますが、宇宙と合気道でつくりだす空間の考え方について少し話したいと思います。
宇宙は全てが互いに影響し合っている
合気道の形稽古をしているときの大切なことは、自分・空間・相手の3つの要素をコントロールすることです。
実は、空間というのは、自分の作り出す空間と相手の作り出す空間があります。
この2つの空間を上手く調和させるのが合気道です。
そのためには、まず自分中心に自分の空間をきっちりと把握する必要があります。
これは、仏教や陰陽道では結界を作るといいますが、合気道では、宇宙と一体になるという表現をします。
自分の作る空間を宇宙の中心として、宇宙自体と調和させる意識を持つということです。
宇宙では、あらゆるものが個別で存在していると同時に、あらゆるものが調和しています。
太陽系では、地球とは一つの惑星ですが、月と地球を考えると、月は地球の周りをまわっていると言われていますが、月から見ると地球が月の周りをまわっているわけです。
物理学的に考えると地球の方が質量が大きいため、ほぼ見かけ上は月は地球の周りをまわっていますが、厳密にはお互いが周りあっているのです。
更にその月と地球は、太陽の周りをまわっています。ただ地球や月は太陽に比べるとチリのようなものなので太陽を中心に回っているようになっていますが、当然地球の重力の影響も無視できるほど非常に微弱ながら太陽に影響を与えているのです。
このように個別のものが、実は互いに影響を与えあって宇宙というのが存在しているわけです。
こういった考えのもと、合気道の形を成立させていくのが合気道の稽古です。
相手の空間を無視してはいけない
宇宙に存在する個別のものが、お互いに影響を与えあっているというのが理解できたと思いますが、それを形稽古に如何に取り入れるかという問題を話したいと思います。
合気道ではまず大切なのが、自分の中心、そして、次に自分を取り巻く空間です。
そのため、自分を取り巻く空間を広く意識する必要があります。というのは、相手と自分の間にできる空間というのは一つのものですので、自分の空間が小さいと、相手の空間の影響が強大になるからです。
そのため、合気道では、自分の空間を宇宙の中心と考え、出来る限り自分の空間を広くとるように意識するわけです。
そして、次に相手が空間を作りながら、自分の空間に割り込んでくるというのを感じます。
このとき、技の掛け手に必要なのが合わせるということです。これはイメージ的には中国の陰陽思想の太極図を考えると分かりやすいと思います。
そうすることで、相手・相手の空間・自分の空間・自分が溶け合い一つの空間を形成する宇宙となります。
当然、このとき宇宙を支配しているのが技の掛け手である取りです。
ですから、受けは攻撃に意識を集中して、取りに対しちゃんと攻撃をする必要があります。
間違ったやり方は、受けが勝手に倒れてやることです。要するに、相手の空間に割り込んで行かず、初めから相手の空間の外にいるようでは、本来の合気道の技の稽古にはならないのです。
但し、この稽古は高段者が行うべき稽古で、技を十分習得していない人向けではありませんが、初心者は上級者に対してできることは、出来るだけ真剣に攻撃をすることが大切です。そうしないと上級者は上達ができないからです。
真剣に攻撃するといっても、 例えば打撃技では寸止めといって当たる前で止めるとかできますので、 初心者の方は誤解のないようにお願いします。相手にけがをさせないのが合気道精神です。
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