皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、以前、合気道をしているとよく諸先輩から聞いた言葉に「コツコツと無欲で頑張っていると必ず分かるときがきて、達人のような技ができるようになる」ということです。
しかし、僕は「目標を定める」ことをしないと、技の上達はしないと考えます。
山を登るにしても、どの山に登るかを決めないと、ただひたすら、高い山を目指して登っていても、山で迷うだけで、富士山の頂上にはつけないと思うからです。
ですから「目標を定める」ことは非常に大切だと思うのです。
技は精密機械を組む如し
実は僕はかなり以前機械設計という仕事をしていたことがあります。当然ですが、設計する機械の用途と目的が決まっています。
それに応じて、より精度よく、より低価格に、より速く動くことが要求されるわけです。趣味の世界ではないので、販売する機械は、コストパフォーマンスを上げていく必要があります。
ここに武道の稽古のあり方があると思うのです。機械の設計は、目的を明確にすること、そして、目的に沿った部品の図を描き、それぞれの部品で機械を構成する。
そのためにどんな部品が必要なのか、その部品でどのようなパフォーマンスが出せるのか、など検討し、全体像を作り上げていく。これが機械設計です。
そういった点を考えると、合気道の技一つとっても、プロセスがあり、導入から、合わせ、導き、投げるというように、それぞれのプロセスに必要な要素に分解し、それぞれの要素が調和して機能して初めて技になるのです。
しかし、僕たちはつい投げ技とか、最後の目的に意識がいってしまい、各プロセスにおける要素のことをなおざりにしてしまいます。
ところが本当に大切なのは調和であり、主役が何かではないのです。
才能や体格や年齢を超えるために
形稽古は個々の部品の組み合わせではなく、全体的に練度を上げていく中で、無駄を切り落として、体で覚えていくものだという発想があります。
というようり、むしろ、「理屈はどうでもいい。まず体を動かせ」という人が大多数を占めているかもしれません。
そして、そういうことをおっしゃる人に限って、技の習得が誰よりも早いものです。
でも実はそういう人は、いわゆる、素質がある人です。
しかし、そういった素質は、ルールがある試合などで、非常に有利で、特に、体が大きく、反射神経が発達していて、パワーがある選手の方に有利に働きます。
ところが、そういう発想では、当然、年齢、性別、体格などの限界がでてきます。
僕のような子供のころから青年期にかけて体が弱かったものは武道をする資格がないということになります。
しかし、合気道では、そういった壁を打ち破る考え方があります。
それが「相手の土俵で戦わない」戦い方、相手と調和する技術です。
これを実現するには、やはり精密機械の組み立てのように、設計図に合わせて、個々の部品を吟味し、個々の部品のパフォーマンスをあげ、その上で全体のバランスを整え、技全体のパフォーマンスを上げていく必要があります。
ですから、設計図といえる目標をきっちり定め、全体を調和させることが大切だと思います。
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