【人は見かけによらない】—個人指導

Facebookから警告を受け、Facebookの記事と時期をずらしているので、かなりタイムラグがありますが、、5月3日、午前中、午後、夜と今日一日合気道の指導で明け暮れました。

ところで、人は見かけによらないと言いますが、本当に、今回は驚きました。

午後1時前、私は、緊張と期待の入り混じった面持ちで、数日前に個人指導の依頼をした初対面の方の来訪を待っていました。

当会での個人指導を申し込む方の中には、いろいろな武道を経験している人も少なくなく、他の武道家のセミナーにも参加されている場合もあり、押しなべていえることは、県外からくるだけあって、皆、かなり稽古熱心で向上心が高く、技術も高い。

「そんな人の要望にどう応えるか?」
などと、考えていると、
突然ドアをノックし、
「失礼します」
と、かなり温和な感じで、とても武道をしているように見えない普通にいる「とってもいい人」といった雰囲気を持った方がドアを開けました。

いざ稽古に入り、相手の実力を調べるために私を体を押してもらったところ、柔らかい中に強い芯のようなものを感じます。

これは、かなり体幹を鍛えている人に共通する感覚です。

私は養神館系の人の受けを受けたことがなかったので、『養神館合気道はかなりの体幹をつくるんだな』と感じていました。

ころが、この方、合気道の技を受けてみると、その強い体幹が余り活かせていません。

この異常なアンバランスに不思議さと違和感を感じました。

私が、当会の技術をいろいろと説明していく途中で、その謎が解けました。
彼は、グレーシーで名高いブラジリアン柔術のインストラクターの資格を持っていたのです。あの強い体幹は実は、ブラジリアン柔術から来たものだったのです。
ブラジリアン柔術では、彼の一つ下のクラスである緑帯で柔道二段と同等といわれています。柔道二段となると、柔道でもかなりの実力です。
ですから、インストラクタークラスの紫帯をもっている彼の実力のすごさはおよそ想像できると思います。

このような方にも、井口師範の秘伝が十分通用し、
「秘伝の技術は合気道だけでなく、打撃系や柔術でも使えますね」
と彼に言っていただき、彼の希望に十分応えられたがわかりとてもうれしく思いました。
いやー、人は見かけにはよらないものですねえ~。

【軸をつくる】

合気道では、【相手と一体になる】ことが大切です。

さらに、一体になった後、【軸を作り利用する】ことが必要になってきます。

今回は、【軸を作る】ことに関連して、まず入り身投げが何故難しく感じるのかという点をお話しします。
実は入り身投げには軸がたくさん存在するのです。
しかも、時々刻々と軸が入れ替わります。
その話をするとややこしくなるので、

今回は、重要な2つの軸について話ます。
そして、2つの軸をうまく扱えると、相手は簡単に倒れます。

実際は、背面に倒すときに、
もう一つ軸を意識するといいのですが、
軸の数が多いほど、難易度が上がりますので、
取りあえず、2軸を意識するようにしてください。

なお、入り身投げの応用例では、
2本目の軸を1本目とし、3本目の軸を2本目で説明していますので
最初の基本的な入り身投げと軸の作り方が違うと思うかもしれませんが、
軸が刹那に現れ消えるので、そのようにしました。

とにかく、言葉でこれらの軸について説明すると、
非常に長くなる上、説明しずらいので、
今回は映像で説明します。

結局、巧くいかない大きな理由としては、
実は入り身投げは、最初に作った軸が突然消えて、
さらに、突然、別の場所に新しい軸ができるのですが、
うまくいかない人は、
最初につくった軸にこだわって
技を続けてしまうからです。

一応、物理的な説明を行いましたが、
一つ知っていていただきたいことがあります。

それは、【本当に大切なこと】は、
自分を安定させるため、【自分軸】を意識をする必要があるということです。
【自分が確実な立ち位置に立って相手を導く】
というのが本来の合気道です。

【技の本質】

護身術の技で、最も大切なのが危険回避ということです。

ですから、
危険に飛び込むようなことは避けないといけない。
最も大切な点は、如何に安全を確保するかという点は
言うまでもありませんので、
技を使わない状況をつくるのが最高の護身術ということです。

ところが、私の経験上でも、人生でどうしようもない状況がありました。
こちらが悪くなくても、相手が悪意をもって近づいてくる場合は確かにあるものです。

そんな場合、「護身術を使わないのが真の護身術」などときれいごとを言っていると
ナイフで刺され、死んでしまいます。

本当に危険な状態になったら、技を使う必要性があります。
ところがその際、日ごろ稽古している技が鈍(なまく)らなら、
やられるだけです。

やはり、【技の本質】は【相手に効く】ということではないでしょうか。

様々な攻撃を仕掛けてくる相手に本当に効かせるには
どうすればいいのでしょうか?

でも、その前に、
「何もしてこない相手に技が掛けられるか?」
という問題があります。

技の効かせ方が分かっておれば、
当然何もしない相手なら簡単に掛けれないとだめですね。

正直に言っておきます。
『何もしない相手に技が効かなければ
理屈上、千差万別に動く相手に技が効くわけがありません。』

映像を付けておきますので稽古の仕方のご参考になればと思います。

【呼吸力】

合気道の呼吸力といえば、合気道の師範によってそれぞれ説明がかなり違います。
とくに日本最大団体の合気会ではそれが顕著なようです。

ですから、真剣に学ぶ修行者ほど、呼吸力に対して悩んでおられる方が多いのが現状でしょう。

私も、時々メールで質問が寄せられ、この前次のような質問がとどきました。
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私の師範は
『死体を持ち上げようとしたら、簡単には持ち上がらない。
      だから死人のようにブラブラに力を抜けばよい』とか、
『息を吐け。そうすれば相手が倒れる』とか
よく言われます。

力を抜いて息を吐くと相手は本当に倒れるのでしょうか? 

またブラブラにしてどう相手を倒せばいいのでしょうか?
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非常に失礼とは思いますが、
その師範の方は、呼吸力というのを理解していないと私は考えます。

「筋肉を使うな」と指導する指導者はかなり多いです。
しかし、手を動かすのに筋肉を一切使わないというのは
科学的にありえません。

私が井口師範から学んだ呼吸力は、そういうモノではありませんでした。

筋力差も凌駕する集中力だといわれ、
それによりかなりの筋力の差を埋めることができる力でした。
ただし、術者には、力感が全くなく脱力している感覚しかありません。
そういう意味で、呼吸力はやはり力ということばがぴったりきます。

ですから、井口師範が呼吸力を出すと、
絶対にかなわない強力な力としか思えないもので、
受けとしては、飛んでもない力をだされたとしか感じませんでした。

「力を抜く」というのは、気の研究会の藤平光一師範が、
合気会に在籍のころ言われていたことですが、
飽くまでも無駄な力を抜くことで、
筋肉を一切使わないことではありません。

そうご説明をさせていただくと、
「それは、ただの馬鹿力だ」と
思われるかもしれませんが、
今回用意した以下の映像を見てください。

これは、呼吸力をつけた女性がどれだけできるかを映像にしたものです。

体の大きさ、筋肉量の大きな違いをよく見ていただきたいと思います。
相手はボクシング経験のある筋肉質の男性です。
さらに、よくご覧いただきたいのは、雰囲気です。

合気道の演武の場合、受けをとる人が技を行う取りの人に遠慮して、効いているように行動しますが、
この動画は、演武ではなく、飽くまでも稽古風景ですから、そういった遠慮は一切入っていない本気というのが、
雰囲気からわかっていただけると思います。

是非、多くの女性合気道家には、呼吸力をつけていただき、
筋力に勝てるということを多くの人の前で実証していただきたいと思います。

【合気道の当身】

長い間ブログを更新していませんでした。
理由は、Facebookと同時投稿したら、Facebookから警告を受けたためです。

実際の理由は分かりませんが、実際の内容は忘れたのですが、
不正使用の疑いがあるため、不正使用が判明した時点で、アカウントの停止を行うというようなことだったと思います。

別に心当たりがありませんでしたので、考えられるのは、同時投稿だけでしたので、一カ月以上おとなしくしていたのです。
そこで、1カ月遅れの内容でアップしていきたいと考えています。

最新の情報を見られたい方は、フェースブックに友達登録してください。https://www.facebook.com/minoru.hashimoto.77

最近の合気道をやっている人には【当身】と言ってもわからない人が増えているようです。
当身というのは、所謂“打撃”の技術の総称で、
パンチ、肘打ち、手刀打ち(正面打ち、横面打ち)肩当て、蹴りなどの技術のことを言います。

近年の合気道では、“世界平和を目指す合気道にとって相手を痛めるような暴力的な技はふさわしくない”という方針のもと、
当身技を禁忌とする道場が多いと聞いています。

しかし、私は2つの立場から当身は非常に大切な技術であり、合気道をしていくうえで習得すべき必須の技であると考えています。

その2つの立場というのは、
①当身は、護身を考えた場合非常に有効であるということです。
②合気道で使う当身の技術というのは、投げに使う身体の使い方の基本になっているということです。

私は、合気道の秘伝を井口師範から教わらなかったころ、
他の武道の人たちと交流をした際に、合気道で黒帯をもっていても、
護身に役にたたないのではないかと思いました。
彼らのパンチ・蹴りの技術は合気道でとてもさばけないように思えました。

これは、パンチ・蹴りの技術をしらないからでした。一発めの攻撃をよけても次から次へと攻撃が飛んできます。
それを合気道の人はしらないことが多いです。正直、その技術を知らないと、カラテ3カ月の人にもボコられると思います。
そういう意味で打撃の原理について知っておく必要があり、どうすれば避けられるかもよく研究しておかないと、護身には使えません。

さらに、合気道で使う当身の技術というのは、投げに使う身体の使い方の基本になっているという点ですが、
パンチなど当身を行うというのは、身体で、運動を起こすということです。
当然、人を投げるのも、運動を伝えるわけですから、
運動を起こすという意味で当身は非常に役にたちます。

しかも、当身は素早く打つ必要がありますから、当然投げにも大きな影響を与えます。

合気道の場合、相手がいないと稽古できないといいますが、当身は一人でも稽古ができるので、
当身で身体の使い方を体にしみこませておけば、投げに必ずプラスになります。

そこで、当身の原理をしらない合気道をしている人に、以前作った映像をYoutubeにアップしましたので、
参考に研究してみてください。なお、この動画出ているフルコンタクト空手的な突きというのは、当身ではありませんが、
参考にということで載せています。ただ、砂袋があまり後ろへ飛んでいない点をよく見てください。