【合気道の形稽古のプロセス5:伝える】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。

さて、前回より形稽古のプロセス5の物理的手法について記事を書いていますが、今回の物理的技法のポイントは「伝える」です。

合気道では、相手に技を仕掛ける前に、崩すことを考えます。相手を崩してから、投げに移行するため、僕の師匠である井口師範は「投げたり、固めたりは単なる枝葉」とよく言われました。

しかし、屈強そうな相手だと、どうしてその意識が飛んでしまうことがあります。

それが達人と凡人の違いなのですが、達人でない凡人の自分達だからこそ「投げたり、固めたりは単なる枝葉」という言葉は本当に肝に銘じておく必要があると痛感します。


物理的技法を行う上での注意点

 

当会では、陽・陰の技法という物理的技法で、自分の身体に運動エネルギーを生み出し、相手に伝えることを指導しています。

物理的技法といいながらも、この技法を知っている相手に対しては、悟られると簡単に逆らわれてしまうので、心理学的技法を使う必要もあります。

それはどういうことかというと、「いつ相手に運動エネルギーを伝えるか」という情報を出さないことです。

そのために、この技法を行うには、相手に情報を与えないように「人形の目」をしておく必要があります。

この「人形の目」については、本シリーズの始まりである「第一プロセスの要素は空間支配」を参照してください。

そして、さらに、ついやってしまうミスとしては、以下の問題がありますのでよくよく注意が必要です。

  1. 止まって踏ん張る
  2. 伝える接点部分を注視する
  3. 伝える瞬間に接点を意識する
  4. 自分のセンター軸を崩す

 


陽の技法

今回は、長文になるので、陽の技法についてのみお話しします。

陽の技法も陰の技法も基本的には自分の身体を動かすことで運動エネルギーを自分の身体に起こし、相手の伝える技術です。

陽の技法は、自分の重心を相手を移動させたい方向に先に動かしておき、それでできた運動エネルギーを相手に伝えます。

実は天の鳥船と呼ばれ、いわゆる船漕ぎ運動というのは、この運動エネルギーを伝える訓練の一つになっています。

船漕ぎ運動で、「気の流れ」を感じるようになると、運動エネルギーが上手く身体に流れるので、物理的な力を相手に及ぼすことができるようになります。

例えば、この動作を使うと、相手に後から手を掴まれると、相手を前方に、また、前方から手を掴まれたら、相手を自分の後方に簡単に引っ張ることもできます。

また、上手く使えれば多くの人を押すこともできます。

私の師匠・井口師範は、「相手を動かしたかったら、まず自分が動くこと」と言われましたが、これは運動エネルギーを作ってから相手に伝えよということです。

 

 


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