皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、本日は久しぶりに合気道の上級者の指導を行いました。
指導者代理の演武での問題点
今回、指導してほしいと言われた内容は、その人の道場では、師範の代わり道場内の別の人(6段か7段)が指導者として指導しているそうです。
ただ、その指導者代理の人は形は沢山知っておられるそうですが、技の効きがもう一つだそうで、受けをとるときは、自ら倒れないといけないのが問題だそうです。
そこで、相半身の片手取り(正面に向かい合って、取りの右手首を受けが右手で掴むというような、同じ手で交差して掴むような技)で、そのまま受けの頭上に手を持ってきて倒す呼吸投げという技を行われたそうです。
そのとき、受けをとったのが今回の個人指導をした人ですが、軽く手を持っただけでも、力がぶつかる感じがし、『こんなもの実際に出来るのか?』と検証したいということでした。
話を聞いても意味がわからなかったので、実際にどんな技かを形で示していただきました。
そこで、気になったのが、やはり力のぶつかりでした。
骨の合わせが問題
力のぶつかりの原因は、骨の合わせ、とくに骨格の合わせが上手くできていないことにあります。
前回のブログでは螺旋運動を考えていないから起こっているという話をしましたが、結果的にはそういうことですが、ただ自分勝手に螺旋に動かすということではないのです。
相手の力を手首で感じながら、力がぶつからない方向に螺旋を描く必要があります。
これには、相手の骨格、特に関節がどう稼働するかという見取りが必要で、その上、相手の力を手首で感じながらも、その力とぶつからず、相手が動きやすい方に導くことが必要です。
この相手の力を感じながら、相手の力とぶつからないというのを聞くと、そんなことは不可能だと思ってしまうかもしれません。
しかし、人間の力の出し方というのは筋肉の構造上一方向にしか出せないため、ある方向に力をいれたなら、その方向に相手が移動するとまるで力が入らないように感じるものです。
ただ、単に一方方向の力に対して、その方向にのみ逃げていると最終的に追い込まれますので、そこは螺旋で力の方向を少しずらしつつ、相手を導くわけです。
これが合わせということです。
そのため、一般の日常生活ではありえない体の使い方になるため、非常に難しく、かなり訓練が必要になります。
これは、実はそのようなプロセスだけを取り出してかなりの時間をかけて稽古しなければならないのです。
ちなみに、こういう稽古は、井口師範ですら、一般の稽古ではせず、秘伝として個人にしか稽古してくれませんでした。
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