みなさん!
こんにちは、お元気ですか? 僕はめちゃ元気です!
さて、手首取りの技の意義について今回で4回目となりました。今回は「気の流れ」を説明していきます。
実は前回の片手取りの技で、手を持たせる位置が技の種類によって違うという話ですが、これは「気の流れ」を理解するための稽古でもあるのです。
翁先生は、高橋英雄著『武産合気』で次のように言われていたと書かれています。
「真空の気と、空の気を性(さが)と技に結び合いて練磨し、技の上に科学しながら神変万化の技を生み出す。そして練磨するのが武産(たけむす)の合気であります。」
非常に難しい言葉ですのでよくわからないと思いますが、「気の流れ」という点で考えてみましょう。
「気の流れ」というのは、自分の意図がどうあり、自分の意思がどの方向を向いていて、自分の体がどう動くかということです。これらの要素に合わせて「気」が動くものとされていて、気が動くと、それが「気の流れ」となると解釈されます。要するに、自分の動きも、相手の動きも「気の流れ」によって行われるということになります。
だから、「気の流れ」には2種類あり、一つは自分の気の流れともう一つは相手の気の流れです。そして、合気道では気を合わせるということで、自分の気の流れと相手の気の流れを合わせる道であるのです。
だから、「“気の流れ”を考えにいれずに適当に手首をつかませるというのは合気道にあってはならない」と師匠はおっしゃいました。事前に相手の気の流れを感じ、そして相手の気が自分の意図の通り流れるように、相手の気を導く必要があるのです。
「気の流れ」を理解するために、接触時間の長い手首取りの技が合気道では必要なのです。そういった深い意味を考えながら日々の稽古が必要じゃないでしょうか。
「気を流す」稽古は、合気道の片手取りの技が操作しやすいことで初心者には最も適切だといえます。初心者の方だけでなく、「気の流れ」が理解できていない上級者の人も次のことを考えながら稽古してみましょう。
①相手につかまれるのではなく、相手につかませる
②そうすると相手はどう動くか?
③相手をどう導くか?(技まで導くためにはどう崩すか?)
気の流れを考えずにするのと、考えながらするのでは、結果が全く違ってきそうですね!