【合気道の科学 肩に力が入らないために】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です!

さて、前回は呼吸力を出すのに三角筋を使うな!という話しをしました。ところが、それが分かっていても知らない間に三角筋を使ってしまう。そんな悩みを抱えている人のために、対策を伝授しましょう。

これさえ押さえれば、合気道の人がわざわざ他の技術を学びに行く必要もないと思います。

実際は秘伝もありますが、秘伝に触れなくても原理が分かれば呼吸力は使えるようになります。

先ず、まずい例と良い例で、何が違うかを比較するため、壁を押す場合の力の使い方を考えてみましょう。

下の図を見てください。壁を押す際の絵を描いていますが、普通は左図のように壁を押す人はいません。

誰でも右図のようにします。ところが、呼吸法(呼吸力養成法)をするとどうしても左図のようなやり方をする人が多くなります。

左図の問題点は、押そうと思った時点でまず三角筋に力が入ったため、左図のような形になってしまう訳です。

すると背中の筋肉(脊柱起立筋群)が緊張します。そしてその緊張した背中の筋肉(主に脊柱起立筋)で壁から帰ってくる反作用の力を支えます。

これでは弱い力しかでません。

ちなみに、脊柱起立筋群が緊張すると、体全体が金縛りのようになり、自由な動きができなくなります。

一方、右図は、押した際に反作用で帰ってくる力を腕を肩全体で受けるような形で、肩全体の筋肉が腕を支えます。

そして腹筋に力が入ることで、前方に力が入ります。そして壁を押す際に、脊柱起立筋は不要な緊張がないため、体に自由度がでます。技としてはコチラの方がよっぽど優れているというのがわかります。

ちなみに、呼吸力は腹筋の力ではなく、腹圧を使います。

さて、何故、三角筋を使ってしまうのか?という点です。

それは気持ちの上で受けに回っているためです。「持たれたら? どう返そうか?」という発想が問題です。

武道では先を取ることを考える必要があります。合気道の場合は、先よりもっと発達した勝速日という考えがありますが、それは上達してからの話ですね。

それはともかくとして、先を取るというのは「相手に持たせる」という能動的な姿勢が必要です。

具体的には相手に持たせるということは、「相手が手を出す前に自分が、相手が持ちやすくなるよう手を出す」ということにほかなりません。

何故、持たれてからだとだめかというと、相手が先だと、上から下に抑えられているからです。上から下に抑えられると、自然と三角筋で対抗しようとしてしまいます。これが問題です。

ですから、呼吸法(呼吸力養成法)では、肩全体で前からの大きな力がきてもそれを受けるつもりで、相手に手を持たせにいきます。

これがいわゆる気が出た体ということです。それだけで相手の力に十分対抗できるようになります。

このように、体は心が積極的になると使い方が変わるということ、心身統一ということです。

合気道で心身統一するには、自分の中だけで心身統一するのじゃありません。相手がある場合は、相手との関係生も非常に大切です。

相手より積極的になって初めて気が出て、心身統一できるのです。

相手と一体になるということです。

 

もしよければ、下記のボタンをクリックして、ブログ村への投票をお願いします。
にほんブログ村 格闘技ブログ 合気道へ
にほんブログ村

また、上の「コメントをどうぞ」をクリックして、いいね!してもらえるととても嬉しいです!

iQiPlus

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください