皆さん、お元気ですが? 僕はメチャ元気です!
今日は杖(じょう)の話です。
杖とは合気道で用いる武器の一種で、樫の木の直径2.4~3センチぐらいの長さ128センチの丸棒です。
空手の棒術などでは180センチぐらいの棒を用いますが、合気道では、少し短い棒を用います。
開祖は日ごろは鉄の杖で鍛錬
合気道開祖・植芝盛平翁先生も鉄の杖を振って鍛錬をされていたと師匠である井口師範から聞いています。
ですから鉄の杖で鍛えるというのは翁先生直伝の鍛錬方法といえます。
実は、師匠は、翁先生の直弟子で、翁先生よりいただいた鉄杖を大切に持っておられました。
「井口や、爺はお前がよく鍛錬しているしってるさかい、儂の日ごろ使ってる鉄の杖をお前にやる」と言って与えて下さったそうです。
井口師範は、翁先生が日ごろずっと鍛錬してきたその杖を頂き、大層喜んだそうです。
そして、その鉄の杖を翁先生がそばにいると思ってことのほか大切に扱っておられたということです。
翁先生の鉄杖のその後
蛇足ではありますが、翁先生が使われていた鉄の杖ですが、マニアにすると価値が付けられないほどのものと思います。
合気道が盛んなフランスではかなりの金額でほしいという人がいるでしょう。
井口師範が亡くなった後、あの杖は?と思われている読者の方もいらっしゃると思います。
実は現在、行方不明になっています。というか、ある経緯でなくなってしまいました。
この事情については、僕が井口師範の元で合気道をするより前のことで、井口師範がお酒を飲みながら話されたことを、僕の記憶をたどってのお話しということになります。
和歌山県で合気道の大会が開かれたとき、和歌山の合気道連盟の方から翁先生の由来の品を展示したいので貸してほしいと依頼が井口師範のところにきました。
師匠にとっては、命の次ぐらいに大切なものだったので、一旦は断ったそうですが、県会議員だったかを通じて貸し出しの依頼があり、断り切れずに仕方なしに翁先生直筆の書などと共に大事な鉄杖を貸し出しました。
あれ程、堅く和歌山県合気道連盟が責任をもって管理すると約束しておきながら、大会が終わり、紛失したという報告が井口師範に届いたそうです。
「あまりにも無責任」との一言だけで、その後、事務局の対応に関してのお話しまでは師匠から聞いていません。
しかし、十分な管理を怠った事務局側の完全な過失であることは間違いありません。結局、井口師範の元には翁先生由来鉄杖は帰ってこなかったということです。
サビない金属杖
僕はよく師匠である井口師範によく言われました
「合気道の動きを理解するためには鉄の杖をふりなさい」
実は、当会が指導している陰の動きや陽の動きの鍛錬には鉄の杖が欠かせません。
ただ、なかなか手に入りにくいので、会員に話すと、手に入れてほしいと言われるので、今までは遠回しに、重い杖を振るといい稽古になるとしか話ませんでした。
ところが、実際はかなり以前からあっちこっち探していたのです。それでようやく、かなり格安で金属の杖が手にはいるルートを見つけることができました。
しかも、材質がステンレス製で、かなり格安です。ステンレス製で1万円未満とだけいっておきます。以前、鉄杖をネットでさがしたら1万2千円はしたおぼえがあります。
昔、鉄製の棒を手に入れ、振り回していましたが、表面処理を施していないとすぐに赤さびが発生し、稽古すると手がまっ茶色汚れてしまう上、サビが邪魔でなかなか稽古ができませんでした。
それに比べるとサビないステンレスというのは本当に理想的です。
ですから、中々会員さんに薦めるものがなかったのですが、今回ルートができたので、欲しい人の分を注文しました。
皆さん、家でもかなり稽古をしているようなので、今後はこれを手にして、相当な力が身に付くと思います。私も負けておられません。
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