皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、前回までは、相手に感づかれない打撃に関して説明を長々としてきましたが、ある程度そういった打撃方法になれてくると、次は、相手の攻撃に対する受けについて説明していきたいと思います。
打撃部を見ないこと!
合気道の打撃に対する受けで、最も大切なポイントを一つあげるとしたら、それは受ける意図を感じさせない受けを実現することです。
そのためには、最もしてはいけない行為として、「相手の打撃部分を見る」ということです。
攻撃を見るということに関して、合気道の中でもかなり誤った考えを持った人がいます。
これは、合気道は形稽古しかしないため、実際の打撃スパーリングなど経験がないので、つい頭の中だけで想像してしまって実際面とかけ離れたことになっているためです。
ちなみにプロボクサーはパンチが止まって見えるということを言う人がいますが、ボクサーが例えパンチが止まって見えても、人間の反射神経には限界があります。
運動生理学によれば、人は、視覚から入った情報に対して、反応するのに、通常は0.5秒、どれだけ鍛えても0.3秒はかかるそうです。
ですから、例えパンチが止まって見えても、反応するには保安脳速度というのが必要なので、実際に止まったものを簡単に避けるというように、素早く動くパンチを避けることはできません。
さらに悪い事には、打撃を見ようとすればするほど、動きに対して感度の鈍い中心視野が活発になります。
すると、相手の微妙な動きすら判断できないのです。
だから、合気道では、相手のパンチにフォーカスを当てるということはしません。
タメを使わない
合気道の初級者・中級者に多い受けとして、タメを作ってから、相手の手を押さえに行こうとするケースが多いように思います。
これは形稽古で、相手がどう攻撃するか決まっていて、しかも連打ではないので、受けの技術を疎かにしてしまって、大きな動きで受けを行う結果だと思います。
攻撃を受けるのにタメを作っていたら、受ける前に相手に打撃を当てられてしまいます。
もし、一般の合気道の稽古をしている人で、受けに関して、今まで何も疑問を持ったずしてやっている人がいたら、是非タメを作らず、パンチを見ない動きで受けができるように稽古してみてはどうでしょうか。
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