【合気道は筋肉を用いないというのは根拠がない!】

皆さん、お元気ですが? 僕は相変わらずすこぶる元気です!

合気道では、よく「力を抜け」と指導者は注意します。その理由は、「合気道は気を用いて、筋肉を用いないから」ということを言われます。

僕はこの説明がよけい進歩を遅らせていると考えています。筋肉の力を抜くことばかりに意識がいき、技ができなくなると僕は危惧しています。

というのは、合気会の多くの道場では、取り(技の掛け手)がしっかりと相手を投げなくても、受け(技の受けて)がわざわざ勝手に倒れてくれたりするため、そういった説明が通るのじゃないかと思います。

しかし、筋肉を用いないという点はまったく科学的根拠がありません。それを今回明らかにしたいと思います。

 

 


テレビ番組での実例

 

2004年に放映された『脳力探険クイズ! ホムクル』というテレビ番組で、空手の達人・宇城憲治氏が現役ボディービルダーの男を相手に空中腕相撲を披露しました。

ちなみに、宇城氏は気を使った武道の達人ということで有名な武道家です。

筋力の測定を行った際、ボディービルダーは宇城氏の約1.5倍の筋力が測定されています。

そして、空中腕相撲を行った際に、宇城氏に筋電図を測るために、筋肉にセンサーを付け体全体の筋肉がどうのように働いているかを測定していました。

そのとき、宇城氏は全身の筋肉を上手く使っているというのが測定結果からわかっています。

このように、筋肉を用いないというのは何の根拠もない話であるということが分かります。

 


スポーツ科学

「筋肉が緊張している感覚が悪い」というのはスポーツをしている人なら誰でも知っています。

特定の筋肉が異常に緊張しているとき、スポーツでは十分なパフォーマンスが発揮できないからです。

しかし、スポーツ科学では、決して筋肉を使わないとはいいません。寧ろ、パフォーマンスを上げるため筋トレを推奨します。

また、スポーツ科学では、リラックスをすることで、筋肉のパフォーマンスを上げる研究がなされています。

合気道とスポーツは違うということを言われる人が多いです。「我々は気という高尚なものを扱っていて、スポーツなどとは程度が違う」という感意識を持っているためではないでしょうか?

でも、合気道の身体の使い方がスポーツの身体の使い方よりも優れているという根拠はどこにもありません。

ただ、「気」を使うことがレベルが高いという意識だけです。

でも、その高尚であるはずの「気」自体を研究している人はかなり少ないように思います。

 


気は身体を効率的に使うときの感覚

 

師匠である井口師範は、「世の中には、生まれつきとんでもない怪力をもった人間がいる。そんなモノを相手にしたときに当て身(打撃技)が必要だ。だから、呼吸力は鍛えないといけないが、当て身も稽古しておく必要がある」といいました。

要するに、異常に強い筋力をもった人には、合気道の投げ技や固め技が効かないということです。

また師匠は、気が流れる位置があるという説明で骨格の位置の決め方というのを教えてくださいました。ある位置をたもたないと気が流れないということでした。

これと同様に、中国武術にも姿勢に関しては、なんでそこまでというほど注意事項があります。

気の流れを感じるためには身体のポジションというのがあるということから、身体を効率的に使ったときにでる感覚が気と考えた方がいいのではないでしょうか。

また、ボディービルダーのような筋肉を目標にするのではないが、中国武術では硬気功や武術気功では、筋に気を通すとか、体に気を通すとかいって、積極的に筋肉を力を強化すること稽古をおこなっています。

僕は、合気道でも筋肉を使っていると考えますし、身体を使うことについては、合気道も他の武道もスポーツも、この物理空間で行っている限り筋肉を使う必要があると思っています。

そういった点を考え如何に効率よく筋肉を使うかを考える必要があるのではないでしょうか。

次回はそういった考えのもと、力のいらない技術の元になる考え方、緊張と脱力について述べたいと思います。

 

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