【パラダイムシフト】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。

さて、人は大きなレベルの変化をするとき、必ずパラダイムシフトが起きます。

今回はパラダイムシフトについて話していきたいと思います。


パラダイムといういこと

本日の稽古は参加者が二人と非常に淋しい稽古になりました。参加したのは1級と5級の会員でした。

今回、人数が少ないので、かなり踏み込んだ内容に入ってしまいましたが、最近1級の会員の技の切れが良くなってきて、以前は首をかしげたと思われる技術を示すと、すぐに納得できるようになっていました。

一方5級の会員の方は、以前の1級の会員のように、体と心がちぐはぐという感じなわけです。

それでいて、1級の会員には何故5級の会員ができないのか分からないというような雰囲気でした。

「実は、それは半年ほど前まではあなた(1級の会員)も同様にできなかったのですよ」と言いたくなるぐらいでした。

これは、明らかに1級の会員にパラダイムシフトが起こったということです。

パラダイムというのは、「のものの見方・考え方を支配する認識の枠組み 」といわれるもので、要するに見えるものが違うということなのです。

人はレベルが上がると、今まで見えていたものと違う認識を行うようになります。


切っ掛けはささいなこと

多分切っ掛けは螺旋の秘伝を教えたことだと思います。

この会員はもとフルコンタクト空手をやっていたので、一つ一つの動きにパワーを込めるような動きであったのです。

一方、合気道は一つ一つの動きじゃなく、一つ一つのプロセスという考えで、技はの続性を重視します。

早い話が、デジタル的な動きかアナログ的な動きかという点です。

これが合気道の動きは点ではなく、線で動くといわれる所以です。

螺旋の秘伝の伝授で連続性を獲得したこの会員は、合気道の技の成り立ちに、プロセスの連続性の大切さがわかったのです。

そのため、今のプロセスから次のプロセスへの連続性が理解し、切り換えをスムーズに行う感覚が身についたために、突然技が変化したと考えられます。

このように、技に大きな変化が起こる場合は、ほんの些細なことで、パラダイムが変わるのです。

禅の話など聞くと、一休禅師はカラスの鳴き声を聞いて悟りを啓いたと言われますが、本の些細なことがパラダイムをシフトさせるのです。

人間って本当にふしぎです。


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