【意識の持ち方】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です

さて、今日は合気道では如何に意識の持ち方が大切かということを述べたいと思います。


力を受け流す時の意識

合気道の指導者はよく「相手の力を受け流しなさい」と言います。

相手の力を受け流すといわれてもっても、非常に抽象的で分かりにくいのではないでしょうか? 

そこで、「受け流す」を、「受ける」と「流す」と分解して考えていきましょう。

例えば、眉間を目掛けて手刀で打ってきた場合、要するに合気道の基本の正面打ちを仕掛けてきた場合について述べていきます。

先ず大切なのは、相手の手刀が最大速度になった時点で受けないという点です。

相手は振りかぶって、こちらの眉間を狙ってきますので、来るのを待って受けていると、相手の力が乗ったところで受けることになり、強力な手刀なら受けた方がのけぞってしまいます。

そのため、相手が振りかぶって来るや否や、相手の手刀を迎えに行くようにして、前に出て、受ける手の相手の力を感じたら、すぐさま、相手の力の方向をずらすように螺旋に捻ります。

そのためには、自分の皮膚感覚を敏感にし、相手の力を感じたらほぼ自動的に螺旋状に腕を回すことです。

そうすることで、相手の力を受けると同時に流すことができます。

ですから、受けるというのは「相手の力を感じる」までで、それから相手の力の方向を捩じって変えることで流すのです。


気を扱うときに意識

合気道でさらに、相手の力を力学的にベクトルを変えること以外に気を受け流すという技術を使います。相手は必ず攻撃する前に気を出します。その気に対して合気道では、「気に当たる」「気に当てる」「気を導く」と3つのいずれかの動作を行います。

「気に当たる」というのは、例えば、相手が殴ろうと意識した時点で、相手の方に顔を近づけると相手は思わず手を出したくなります。

それでは相手の攻撃に当たってしまうじゃないかと思うかもしれませんが、実は、人間心理の面白いところで、「殴ろう」という意志が起こったときには、まだ目標が定まっていないのです。

そのため、手に気が集まってはいるのですが、拳で殴る場合は、拳の周りの空間にも気が分布している状態です。

この状態で、拳の数センチ真横に拳があると想定して、それに頭をぶち当てるように動いてやれば、相手の気に当たることができます。

但し、このとき、「相手の気に当たりに行く」という意識が大切で、「当たった」あるいは「当てられた」と思ったら 、相手の気に当てられと本当に殴られてしまいますので注意が必要です。

この微妙な感覚が分かると、相手のパンチを誘導しやすくなります。

また、気に当てるというのは、相手が何らかの動作を起こす際にでる「気」に自分の「気」をぶつけます。

さらに、気を導くという場合は、相手の攻撃の目標を相手が気づかないうちに変えるテクニックです。

これらも結局は意識の持ち方によって行うことができる技術で、合気道では意識の持ち方が非常に大切です。


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