皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
合気道においてなぜ姿勢が重要なのか、皆さんも疑問に思ったことはありませんか? 今回はその「氣」と姿勢の関係についてテーマにしたいと思います。この記事では、合気道での姿勢の重要性についてお話しします。
本ブログでわかること
合気道では姿勢が非常に大切ですが、「氣」という未知のエネルギーを使うので、姿勢が関係ないのではないかと思われる方もいるかもしれません。実際、氣はあらゆる不可思議なことが可能だとも言われていますが、その可能性と限界についても考察し、幻想と現実の違いを理解した上で、なぜ姿勢が重要なのかを説明します。 これにより、これまで氣に意識を向けても上達しなかった人が、より効率的に技を身につける方法が分かるようになるでしょう。
目次
氣の限界
「氣」とは、未知の宇宙エネルギーであり、それをコントロールすると物理的な現象を無視して行動できるとされています。仙人はその例です。彼らは空を飛び、水中に住み、姿を消し、一瞬で遠くへ飛ぶことができ、物理的な制約を超えた存在とされています。僕自身は仙人に会ったことはありませんが、彼らの存在を否定する証拠もありません。
タオイズムと呼ばれる思想では、あらゆるものは神(シン)・氣・精でできていると言われています。したがって、人だけでなくすべてのものに氣が存在していると言えます。そして、神・氣・精を生み出しているのは陰と陽の相対的な作用を持つ「徳」という存在で、さらに相対世界を超えたところに「道(タオ)」があるとされています。つまり、仙人とはタオを体得した人かタオに何らかの形でアクセスできる人のことで、相対世界を超えるところから氣を扱って、不可能なことを可能にしたり、あるいはあらゆることが可能になるのです。 ゲームを例にとればゲームプレーヤとシステム管理者との関係のようなものです。
このように考えると、私たちが仙人のような超越した存在ではない限り、周囲の物事の氣にも影響されると言えます。例えば、机の脚に鍛えていない足をぶつけると痛いのは、机の脚の氣の状態が足の氣の状態より強いためです。つまり、物体それぞれが持つ氣の状態が影響するのです。
しかも、私たちの氣には限界があります。たとえ氣を強く意識したとしても、物理的な制約を超えることはできません。例えば、空から落ちてくる巨大な隕石に当たれば即死します。氣で表現すると、人間の氣では隕石の状態を変えることはできず、物理的な影響を受けるということです。これが私たちの氣の限界です。
結論として、私たちは物理世界で生きている以上、物体それぞれが持つ物理的特性によって氣が影響される存在です。したがって、超越した存在でない限り、空を飛ぶことはできず、強い物理的な衝撃に遭うと死んでしまう可能性があるのです。私たち合気道修行者は、氣を使って超えられるものと超えられないものの限界を理解し、見据える必要があると言えるでしょう。
氣と姿勢
前述したように、私たちは物理的な制約を受けているため、どれだけ氣を使おうとも、その制約を超えることは難しいと説明しました。つまり、物理法則も氣の状態を示しているということです。だからこそ、私たち合氣道修行者はそれを理解した上で、氣を有効に利用する必要があるのです。
言い換えると、氣の状態で決まる物理的特性をうまく活用し、自分自身の氣を有効に使うことが重要なのです。具体的には、身体を氣を扱いやすい状態に整えるために、正しい骨格の使い方が大切です。だからこそ、合気道では姿勢が重要なのです。
私たちの道場では、具体的には物理的な氣の特性を考慮した姿勢の作り方を指導しています。一般的に言われる「胸を張り、背筋を伸ばした正しい姿勢」にこだわるのではなく、実際に技を使いやすい姿勢を重視しています。つまり、合理的で効果的な姿勢にフォーカスしているのです。
正しい骨格の考え方と姿勢
合気道に求められる姿勢というのはどういう姿勢かといいますと、合気道ではさまざまな技があり、しかも技の中で時々刻々と変わるため一概にどの姿勢が正しいとは言えません。
しかし、基本的に基準となる姿勢というのがありますし、共通のルールもあります。今回はそのルールに関して簡単なポイントだけお話ししたいと思います。
最も大切なのは丹田です。実は丹田というと人体には3つあり、上丹田、中丹田、下丹田なのですが、まず姿勢を意識する場合最も大切なのが下丹田である臍下丹田です。位置は臍より3寸下といわれています。ちなみに寸というのは3センチのことでなく、漢方医学で用いる単位で、人の親指の幅が1寸となります。この丹田の位置を意識することが姿勢作りで最も大切です。
次に大切なのが体軸です。私が学んだ合気道では3つの体軸があります。正面からみると中央と両乳首あたりの3つのラインを必要に応じて利用します。ですからどの軸を使うかで身体の使い方が変わってきます。丹田と体軸の関係は、まず丹田を意識して丹田がそれぞれの体軸をささえるという意識を持ち、身体をコントロールします。
さらに骨格で大切なのは、足腰の強さです。足腰が弱いと軸を保つことができません。特に左右2つの軸のいずれかを使う場合、片足で軸を支えることになるため足腰の強さは非常に大切になります。
そして合氣道の技の多くは手で氣を伝えるため、肩甲骨の使い方が非常に大切になります。とくに前側に手を出すときは肩甲骨が開いて前に移動する必要があり、また後方に相手を引く動作をする場合は、肩甲骨が背中で閉じる必要があります。
これらをうまくコントロールして、力を出すときは骨で骨を支えるような形で力を骨に連動するように伝えます。すると相手に大きな力を伝えるとともに気を伝達することができるようになるのです。
以上が氣を利用できる姿勢に関する最低限必要なことです。まだまだ言い足りませんが、基本をまず理解して技を組み立てることで技の掛け方がかなり変わります。
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氣が出ていると感じる時は、風呂に入ったりして身も心もリラックスしている時です。
そういう時は掌や足裏の中心が熱くなったりジンジンしたりしています。
立った状態で氣を感じるのは、周りや足元と一体化したような気持ちの時で、そういう時はやはりリラックスしてバランス良く立っていて丹田から地面に向かって氣が出ている感じがします。
経絡に流れる氣ですね。
タオイズムではこの生命エネルギー化した氣を練って氣のパワーをアップ(練精化氣)、さらにアップした氣を練って(練氣化神)、最終的に道(タオ)にアクセスする(練神還虚)という修行で、仙人になるそうですね。
生命エネルギーを使うと不可能が可能になるようですが、その修行でも本の一部の人しか到達できないのですから、生命エネルギーである氣を使いこなすのも狭き門ですね。
ほんの最近、相手の力を丹田で受けて支えるとか、足裏で地面からの抗力で支えるとかという物理的な感覚が出てきました。
氣を感じている気はしますが、これはまだ入口に過ぎないのですね。
しかしここで諦めたらもったいないので、奥へ進もうと思っています。
そうです、そういった物理的感覚が非常に大切です。頭でいくら氣を思い描いても合氣道の技では使えません。物理を味方につけ、感覚を味方につけ、氣を味方につけると、面白い技ができるようになります。
ありがとうございます。
物理的に力が通るか試すために片手でタンスを傾けるときに足裏の意識をするより丹田意識の方がスムーズに傾けられます。
https://www.youtube.com/shorts/bZfZTNKg4a4
何が違うかと観察してみると丹田あたりが前に出るかどうかなので、全身が一つになるのと同時に姿勢が大事だと感じました。