体格にあった動き

私の身長は179センチあります。私の生徒にとっては、随分大きく見えるようです。

そこで、私の手の動きなども彼らにとっては大きく動いているように見えるようです。ところが、私自身は、まったく無理をしない程度にしか動いていません。

しかし、どうしてもイメージ的に大きく動かしたくなるようです。そうなると、体の動きを手に伝えるという最も大切なことを忘れ、腕や手の筋肉を使って、手をコントロールしてしまいます。

時には、手が伸びきったり、時には腕を極端に曲げてみたりとなります。運動エネルギーを伝えて行くために、自然とそうなるのであればある程度は問題ないのですが、肘が反り返ったり、上腕二頭筋が硬くなるようでは問題があります。

合気道では、常に無理をしていない位置が大切です。師匠は、「腕が伸びすぎると、肘関節を攻撃されたらすぐに折れてしまう。力コブ(上腕二頭筋)が硬くなっているのは、相手に乗られてしまっているから、負けている証拠。何事も八分が大事、伸びすぎず、曲げすぎずがええんや」と言っていました。

無理をした状態にすると、肩関節に無理がでます。すると微妙な感覚を感じることができなくなります。要するに、崩されていても気づかないということになります。

それを師匠は「そこで、気が止まっている」と言っておられました。「気」の考えを用いなくても、脇が開くと、心理学的にも、ある場所に意識が行きますと、他の部位に注意がまわりません。ですから、無理のしない位置を覚えていただく必要があります。

また、初心者の内は無理をしている体勢かどうかというのはわかりませんが、指導者にきっちりとその違いを教わっていると、そのうち、無理しているか無理をしていないかという微妙な判断ができるようになります。

すると、わずかに相手の関節をずらして力を止めてしまうということも出来るようになります。ですから、先ず、「無理をせず、自分が安定しているかどうか」を感じる感性を養っていただくことが大切です。

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