皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、前回は、形稽古では受ける側が既にかける側のすることが分かっているから、いつでも逆らえるという点で、各道場でさまざまな工夫がなされているという話をしました。
ところが、井口師範はそのどれにも属さない第三の方向性を示されていたということでした。
そこで、第三の方向性についてもう少し話したいと思います。
相手にこちらの情報を読ませない!
いくら形稽古で相手が技の手順を知っているとしても、実はその手順がでるタイミングがわからないと、逆らいようがありません。
そこで、そのタイミングさえ分からなければいいのだと考えるのは誰でもできるものです。
それが一般の武道や格闘技におけるフェイントというものです。
ところが井口師範は「虚々実々の駆け引きは合気道ではない」とおっしゃられました。
「虚々実々は、撃つと見せて撃たず、隙ができると撃つというのが基本。合気道はいつ撃つかわからない。だから効くんや」
このように、一般的な考えとしては、タイミングを如何に外すかを考えるが、一方、合気道ではタイミングを読ませないことに意識を注ぎます。
そのため、相手に自分の動きを読まさない技術が必要になります。
そこで合気道ではそういった技術を秘伝にして、どうすれば読ませないかということが技の中に盛り込まれます。
それは秘伝として伝えられていますが、かなり科学的に考え抜かれた技術です。
情報を読ませないためには!
基本的には、最も情報が漏れるのが目。ですから、情報を漏れなくするために目の特殊な使い方するというのがまず一つです。
目の使い方については、拙著に記載しています。もしご興味のある方はそちらを参考にしてください。キンドル版の本「力の弱い人でもできる唯一の護身術」
次に、大切なのはフットワーク。
合気道のフットワークには合気道独自の移動方法があり、瞬時に静から動へと移りかわることができます。
ボクシングなどのようにリズムを取ると非常に動きやすく、スムーズに攻撃できますが、リズムが読まれますと、自分の動きが完全に把握されてしまいます。
そのため、如何に素早く動けるか、反射神経、体の大きさなどが問題になります。それではもはや合気道ではないと師匠は断言していました。
更に、大切なのが接触点からの情報の遮断です。不思議なことに相手に接触していると、そこからこれから何をするかという情報がかなり相手にもれます。
実は合気道の秘伝では、この接触点からの情報を読ませない技術も何種類かあり、その都度やり方を変えるのが合気道です。
以上の点をクリアする技術があり、それを稽古するのが第三の方向性です。
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