皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、今日から合気道の「合わせ」について話していきたいと思います。
今回は、「骨の合わせ」についてお話ししたいと思います。なお、「骨の合わせ」というのは当会の技術の呼び方で、一般的な呼称ではありません。
井口師範の脱力と腑抜けの違い
井口師範はよく「力を抜かなあかん」とおっしゃいました。それで、腕の力をダラーンとぬいちゃうと、「それは単なる腑抜けや! 力を抜いても、呼吸力は入ってなかったらあかん」とお叱りを受けました。
呼吸力が入った脱力とは一体何だろうと思い、師匠の技を受けていると、師匠の手を掴んでいるにも関わらず、何とも言えない持ちにくい感覚があり、しっかりと掴んでいるのに掴んでいる感がない感覚がしました。
いうなれば、ラーメンで例えるなら、力を抜いているのに芯の通った強さをもっているというのは、茹で足らないラーメンで何か芯が残っている感じがするのを読者諸氏も経験したことがあると思いますが、そんな感じです。
一方、「腑抜け」とは伸びたラーメンといえるでしょう。歯ごたえもなく、フニャフニャで、どうにでもできるそんな感じです。
例えが非常に悪いのですが、食感で説明するとそんな感じでした。
脱力には脱力する方向が大切
井口師範の手を取ると、しっかり持っているのに持てていない感じのするこの不思議な感触はどこから来るのかと僕はかなり悩みました。
井口師範の動きを何度も何度も観察して、師範の手を思い切り握ったとき、微妙に動かされているのに気づきました。
一方、僕の場合だと微動だにしません。
ここに違いがあるのだと思い、自分自身の左右の手で、力加減を考えながら、色々な角度で握ってみました。
握るときにぶつかるところをできるだけなくすため、握る方向性を皮膚で感じ、握られた箇所がすべて同じ圧になるように稽古しました。
要するに、脱力には脱力する方向が重要ということです。
ここまでが、所謂「骨の合わせ」です。
骨の合わせは相手との力感をゼロにすることができますが、これは単に力の抜く方向が分かっただけです。
この力の抜く方向に自分の腕の重さを乗せるということを行います。
脱力で、本当に大切なの自分の腕の重さを相手にあずけるということが大切なのです。
これを井口師範は「相手に任せきる」という言葉で表現しましたが、腕の重さを預けてしまい、相手がその重さに影響されて、実は重心を崩しているというのが、脱力が効果を発揮する本当の理由なのです。
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