8月30日(火曜)の稽古に、体験に和歌山県外から男性一人が来られました。
この方は、私のユーチューブ映像をみられ興味をもたれたとのことで、古流柔術、古流剣術、中国拳法などを中心として学び、様々な身体操作系武道などのセミナーを受けられた方でした。
当会では、私自身が何十年もかかって体得した技術を、誰でもわかるよう出来る限り科学的に考え、物理系の技術、生理学的な現象を利用する技術、心理学的な現象を利用する技術と3つのカテゴリーに分類して、「世界一わかりやすく技を解明すること」を目標に会員の方に伝えておりますが、この方は、その物理系の技術である当会の骨の技術に関しては陰の用法以外は大まかにご存知のようでした。
陰の技法につきましては、実は、以前ユーチューブにアップした入り身投げの説明の映像の中で微妙につかったりはしているのですが、秘伝でとして、公開の場では詳しく説明はしていませんし、説明できません。が、とても重要な技術で、これを使うと入り身投げをはじめ裏の技が確実にできるというものです。
さらに、この方は、私の仙腸関節の固さを指摘される程、身体操作系には習熟されていました。ちなみに、仙腸関節は一年前にAKA法というので若干は調節してもらってはいるので、この部分が固いことは分かっていました。
また、様々な武道の鍛錬をされているので、体軸はかなりしっかりしていました。ただ、当会の技術が初めてなのか、当会の指導するやり方では、その体軸を十分に使いこなされていませんでした。それはその使い方が理論的に分かっておられないからでした。私も井口師範の体軸がわかるまで十数年かかりましたので、無理もないと思います。
しかし、私がふとした機会に発見した、「体軸を感じる方法」を伝授しますと、体軸ができていたので、すぐ、かなりの使い手になられました。
ところで、井口師範の秘伝は、かなり勘のいい人に受けていただくと
「何故かそうなる」
となり、勘の悪い人が受けると
「恐ろしい力でもっていかれる」
と感じます。
ところが、この修行者の方は、その二点を同時に指摘されましたので、かなりの洞察力です。
それはともかくとして、その上級の技術、生理学的な現象を利用する技術、心理学的な現象を利用する技術に関してはご存知なく、非常に不思議に思われたようで、秘伝を伝授するまで、原理に関しては皆目見当がつかないとのことでした。
そこで、この方は即時に入会することにされました。
後でメールをいただき、この方が納得して、即時に入会するというのは稀なことだとおっしゃっておられましたので、井口師範の秘伝が本当に貴重なものであると再認識をし、師の井口師範に伝授していただいたことに、本当に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
話は戻りますが、この方も、非常な武道マニアでしたので、内家拳の話とか、いろいろな武道談義ができ、とても楽しかったです。
兎に角、会社の休みを取って、近い内に個人稽古に来られるとのことでした。
お疲れ様でした。