「当会の技術について」カテゴリーアーカイブ

【プログラムとは?】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。

さて、最近、このブログではNLPを使って説明をしていますが、とくにプログラムという語を使うので、全く意味が分からないという話を聞きました。

そこで、今回はその点について触れたいと思います。


NLPとは

NLPを日本語にすると脳神経言語プログラミングということです。

NLPでは 、人が五感によって得られた反応を、言語によって記憶し、それが一つのパターンになること プログラミングと呼びます。

例えば、「僕は犬が嫌いだ」という場合、その人は犬に関して嫌な出来事を経験し、その経験が繰り返されて「犬嫌い」のパターンが形成されときプログラミングされたというわけです。

なお、経験の繰り返しには、2つあり、別の同類の経験を繰り返す場合と、一つの強烈な出来事が心の中で繰り返されることによる場合があります。

この様に、五感によってそれを嫌だと感じた経験が繰り返された結果、「犬を見ると嫌な感じになる」パターンが形成されるわけです。

っそてパターンには例えば、

  • 私は~が得意/苦手という思い込み
  • 正しいと思っている考え方
  • 自分に対する自己評価

など様々あります。

NLPでは、このようなパターンが形成されることをプログラミングといっているのですが、プログラムと呼ぶことに非常に拒絶反応を起こす人がいるようです。


プログラムは癖と言い換えてみる

僕はプログラマーを十数年やってきた経験があり、プラグラミングと呼ぶのが非常にしっくりきます。

しかし、プログラムというとかなり人為的なものと解釈する人がいると、NLPのプログラミングと呼ぶことに非常に違和感を感じ拒否感が強く起こるのではないかと思います。

ですから、そういう人は、このプログラミングということばを「習慣・癖が付く」という言葉に置き換えると拒絶反応が起こらないのではないでしょうか?

それで、人は何か行おうと思うと、その習慣や癖が勝手に出るというものだと思ってもらうといいと思います。それをプログラムと呼んでいるにすぎないのです。

そういう癖を僕はプログラムと呼んでいますが、NLPではパターンと呼んでいます。

しかも、その癖というものは、動作などの場合、かなり人類共通の癖があります。

ですから、パターンを詳細に分析し、その性質を利用しているのが合気道だといえるのです。


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【当て身の重要性】

皆さん、お元気ですか? 僕は相変わらずメチャクチャ元気です。

さて、今回は、合気道であまり重要視されなくなった、合気道の打撃技である当て身の重要性について話したいと思います。


当て身

合気道では打撃技のことを当て身と言います。

当て身の種類としては、手刀(てがたな)と拳が一般的で、後は肘や肩、それから足を用いることもまれにあります。

合気道では、基本的には、ペアになって二人一組で、取り(技の掛け手)と受け(技の受け手)の役割を交互に行って稽古しますが、受けがまず攻撃をして、取りがそれを受けて投げ技や固め技を掛けます。

一般的に、当て身は、受けが取りを攻撃する際に、正面打ち、横面打ち、正面突きなどで攻撃する際に使用します。

しかし、当て身はそれだけではなく、取りが技のをかける色々なポイントでも使用します。

ところが、近年の合気道では、当て身は不要と、あまり稽古をしない道場が増えていて、特に女性は、拳の握り方すら知らないというような人も増えていると聞いています。

僕の師匠である井口師範は、当て身の重要性をしばしば説かれていました。

それで、井口師範の指導する合気道では、取りが技を行う時、技の書くポイントで必ず寸止めでの当て身の動作を入れるように指導されていました。

また、合気道開祖・植芝盛平翁先生は、実戦において「当て身7分に投げ3分」ということも言っておられます。


当て身の意義

井口師範が、説く当て身の意義は次の点があげられます。

  1. 当て身の理解
  2. 身体の運用の理解
  3. 技のタイミングの把握
  4. 距離の把握

当て身の理解というのは、「当て身の使い方を知らずして、当て身に対処できない」ということで、強力な打撃の打つタイミングや、当て身を行う人の心理など分からないと、どのタイミングで当て身を受けるかすらわからないということです。

要するに攻撃法を知らないと、攻撃法の対策ができないということです。

仏教の真言宗では、呪いを解くためには、呪い法も知る必要があると、高僧は呪いのやり方を学ぶそうですが、守るためには、攻撃法を知る必要があるのです。

身体の運用の理解というのは、当て身というのは瞬間的に打撃力を生み出す技術でもありますが、この打撃力というのは運動エネルギーであり、人を投げるときに使用する重い力として運動エネルギーを作りだす場合も、当て身の身体操作法と原理は基本的に同じであるから、身体の操作の稽古にもなるという点です。

技のタイミングの把握というのは、当て身を知り、当て身を入れるタイミングが分かっていると、どのタイミングで当て身をつぶせるかがわかります。そういうことで、相手を観察するという観察力がついてきます。

距離の把握というのは、合気道の技を掛ける際は、思った以上に相手との距離が近いものです。そこで、技の合間に当て身を入れることで、その距離感を正しく保てるようになります。

以上、当て身の意義をざっと述べましたが、当て身は非常に大切で、稽古の必要があるというのが僕の考えです。


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【気をチャンクダウンする】

皆さん、お元気ですか? 僕は相変わらずメチャクチャ元気です。

さて、前回、チャンクアップ、チャンクダウンの話をしましたが、「気」というのは、宇宙エネルギーであって、はっきりとしていると思われている人がいるようで、何故チャンクダウンする必要があるのかという疑問を持たれた人がいたようです。

そこで、もう少し具体的な話をしていこうと思います。


そもそも宇宙エネルギーって何?

気を理解するのに「万能の宇宙エネルギー」と説明する人がいます。

万能だから、人を殺すのも、病気を治すのも自在だという主張です。

人を殺すには宇宙エネルギーを瞬間に大量にぶつけ、病気を治すのは、柔らかく放出するということだそうです。

もともと、宇宙エネルギーは人体を構成しているので、宇宙エネルギーが不足すると病気になるので補充をしてやれば元へ戻るそうです。

しかし、大量にぶつけてやると相手はケガをしたり、死んだりする。

確かに、それはまるで、水とよく似ていて、水は体に必要で、水分を取らないと死んでしまう。でも、高圧の水だと、堅いモノでも切ることができる。だから、上記の説明は非常に合理的に思います。

ところが、物理的な影響がでるハズのその宇宙エネルギーが観測できないのです。

というのは、気のパンチという中国拳法の発勁打法というのがありますが、中部大学の実験の結果、物理学を超えた力ではないことは証明されています。


気は抽象度が髙いだけ!

僕も、以前は気さえ操れれば、不老不死も夢ではなく、空を飛ぶことも、様々な事象を引き起こすことも可能であると信じていました。

しかし、気というものを研究していると、世界中で捉え方が違うモノであるということが分かりました。

物理のエネルギーとして気が存在するなら、振舞いの仕方が、民族、文化によって違うのはおかしいと思うようになりました。

例えば、空気は人類が誕生する前から物理的に実在していますが、空気の振舞いは、民族、文化の影響を受けず、世界中共通の性質を持っています。

知識が無くても、酸素を吸い、二酸化炭素を出しています。

そこで、僕は、井口師範の気の技を、物理学、生理学、心理学で考えるようになりました。

すると、今まで全く分からなかった技術が、はっきりとし、人に伝えても再現性がでるようになりました。

要するに「気」とは、様々な人の技術を表すチャンクアップした言葉であるという結論に達した訳です。

そうすることで、気をチャンクダウンして稽古すると誰でも気を扱えるものとなる訳です。

そして、慣れてくるとチャンクアップして、気ですべてをコントロールするところに持ってくるのがよいと僕は考えます。


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【チャンクアップ・ダウン】

皆さん、お元気ですか? 僕は相変わらずメチャクチャ元気です。

さて、またまたNLPと武道の関係に戻りたいと思います。今日は「チャンクアップ、チャンクダウン」です。


チャンクアップ・チャンクダウン

NLPでは、言葉において抽象度が上がることをチャンクアップ、抽象度を下げること、要するに具体的にいうことをチャンクダウンといいます。

例えば、犬のチャンクアップが動物ですね。人もチャンクアップすれば動物です。

ですから、動物で一般論を話すと、人間も含まれるわけですが、人間のことについて話すのに、チャンクアップして、人間は動物だから、動物はということで話すと、意味がかなりぼやけます。

どんどんどんどんとチャンクアップすると、宇宙に存在するものということになります。そうなると、原子も宇宙に存在するものとなり、日本人について話をするのに、宇宙に存在するすべてのものとして話をすると、意味が分からなくなります。

抽象度が髙い言葉が通用するのは、お互いの知識が共有化されている場合は通じますが、共有化されていない人にそれを言っても分かりません。

ところが日本人は、島国であり、農耕民族であるため、いつもの村の仲間たちといつものように仕事をしているのが普通だったので、互いに共有されている知識というのがかなりあります。

そのため、指示語だけで話をしたり、主語を抜いた話をすることがしばしばあります。

そして、最悪が、実は分かってなかったりすることをさも分かったように話してしまうこともあるのです。

僕は人に時々ホームページの作成を頼まれることがありますが、一番困るのが、「いい感じのホームページを作ってほしい」というものです。

いい感じって人それぞれちがうから、かなり混乱します。それで具体的に聞くと、実は本人も分かってなかったりします。

これが日本人の悪いところです。


「気」ではチャンクが高すぎる

武道で抽象度を考えると、一番やっかいと思うのが、やはり「気」ではないでしょうか?

「気」というと殆どの日本人は分かったような気になって納得します。

例えば、合気道では、「気をちゃんと出せば技が掛かる」というと生徒たちはそうかと納得します。

ところが、先生に「気って何ですか?」と聞くと、「気は気だ」と怒られるか、意味の不明な話を始めるのが落ちです。

ですから、中々「気」ということについて教えてくれる人はいません。

ところが、僕は師匠の気の技を見ていると、気というのはチャンクが高いだけで、様々な具体的な方法があることに気づきました。

それで、気のいろいろな側面をとらえて、物理学、生理学、心理学などに分けて研究をしてました。

すると、師匠の技は、科学的にとらえても十分に納得できるものであるということが分かりました。

ですから、読者の皆さんも、チャンクが高いと思ったら、チャンクダウンし、より具体的なことを考えるとよいと思います。


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【腹圧を鍛える】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。

さて、今日はNLPから少し離れて、腹圧についてお話ししたいと思います。

実は、今日、知人の息子さんに僕の腹を思い切り叩かせました。

ちなみに、その息子さんは自衛官で、日ごろの訓練で、ベンチプレスで115キロを挙下ているということで、かなり鍛えこんでいるのです。

自衛官ですから、当然格闘技もやっています。それでも、僕のお腹を殴らせても何ともありませんでした。

それどころか、実は最近ちょっと腹筋の力がなくなってきているので、腹筋運動をしなければと思っていた矢先だったのですがそれでも何ともないので逆に自分でもビックリしました。


肚(はら)を作る

合気道では「肚を作る」ということをよく言います。肚を作るというのは、今の合気道では高い精神性を身に付けるというようなことで言われると思います。

しかし、僕が学んだ合気道では、「肚を作る」というのは、現代風の言い方をすると腹圧を高める技術の稽古を行うことで、一度腹圧を高めると強い打撃による衝撃を受けても平気な強い反発力をもつお腹を意味します。

そして腹圧が高くなると、精神力も強くなり、ちょっとぐらいでは驚かなくなるといわれています。

ちなみに、僕は井口師範に、「肚の作り方」を学び、かなり高い腹圧を作ることができますが、精神力の方は全然大したことがありません。まだまだ、腹圧の作り方が足りないということです。

しかし、一度腹圧が作れるようになると、かなり強い打撃にも平気で耐えることができるようになります。

このように、肚を作っていいると、腹筋を鍛えなくても、かなり強い耐久力が生まれます。

腹筋に頼って、腹筋を締めっぱなしにしているとすぐに体力が奪われますが、腹圧は体力を奪われることがありません。


肚の作り方

合気道で学ぶ、肚の作り方の逆式呼吸と呼ばれるものが基本になります。

逆式呼吸というのは息を吸う時、腹を凹ませ、息を吐くときに腹を膨らませる、いわゆる腹式呼吸の逆のお腹の使い方をします。

逆式呼吸に慣れ、自然と逆式呼吸ができるようになると、次は、手を握って拳にして、呼吸に合わせながら拳の小指側の側面で 自分の腹を叩きます。

要するに息を吐きつつ腹を膨らませ、その膨らんだ腹に向けて拳を打ち出します。

そういった訓練を下腹から行っていきます。腹圧が挙がってくるに従い、拳で打ち出す威力をドンドンと上げていきます。

ついには、かなりの強度でお腹の急所で有名な鳩尾(みぞおち)を叩いても全く平気になります。

さらに、パートナーに腹を殴ってもらう訓練をします。

以上が合気道の肚の作り方です。


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【アイパターン】

皆さん、お元気ですか? 僕は相変わらずメチャクチャ元気です。

さて、今日は 武道にも非常に関係がある アイパターンについて話したいと思いまします。


アイパターン

NLPでは、目の動きで相手の心理状態を知るテクニックをアイパターンと呼びます。

人は、心が動くと殆ど目から情報が出ます。嘘を言っているとき、罪悪感がある場合は、相手の目を直視できないということは誰でも経験することです。

このように、人は心理状態によって目が動くわけですが、さらにNLPでは、会話において、相手の目の動きによる心理状態を7種類のパターンで示しています。

先ず、基本的な考えとして、自分から見た相手の目の動きで、視線が右を向いているなら、記憶にアクセスしている可能性が高く、左に向いているなら、想像、要するに構成して作り出している可能性が高いと言われています。

要するに、視線が右なら過去、真ん中なら現在、左なら未来と考えると覚えやすいでしょう。

通常グラフでは左が過去、右が未来ですから、向かい合うと、相手の視線はその反対になるから注意が必要です。

また、意識状態を上げると、視線が上にあると視覚イメージを想起し、真ん中の視線は聴覚、視線が下にある場合は体感覚に関連した意識となっている可能性が高いそうです。

この2つを合わせると、左上、右上、左中央、右中央、左下、右下、中央の7つの組み合わせパターンがあります。


武道でのアイパターン

では、この7つのパターンが武道では役に立つかというと、全く役に立ちません。

武道では武道のアイパターンがあります。

どうして武道ではアイパターンが違うかというと、過去を思い出したり、何か新しい事を考えだすというような余裕が、身体活動ではないからです。

武道では、思い出すというより、パターン化された技をそのまま使うということで反射的に身体を動かしています。

ですから、そのパターン化された技において、どのような目の動きをするかという点に注目して相手の動きを読む必要があるということです。

基本的には、打撃攻撃なら、まず攻撃部位に視線をロックオンします。その視線を読めば、予め相手の攻撃を予測できます。

また、相手が掴みに来る場合でもそれは同じで、襟元を掴む場合は必ず視線は襟元を、袖をつかむ場合は袖、手首を掴む場合は手首と視線が移るので、その動きを読むことが大切になります。

ところが、相手の目を見ると、実はこちらの目をさらすこになり、こちらの動きも相手に分かるという欠点があります。

合気道では、その欠点を補うための目の使い方を秘伝として伝えていますが、殆ど教わっていない人の方が多いようです。

この目付の詳しい方法を説明するにはかなり複雑になります。もし、興味のある方は是非、護身術を学びに来てください。

また、目の使い方については、拙著の「相手をコントロールするエッセンスのセクション」に記載しています。もしご興味のある方はそちらを参考にしてください。

この目付の詳しい方法を説明するにはかなり複雑になります。もし、興味のある方は是非、護身術を学びに来てください。

また、目の使い方については、拙著の「相手をコントロールするエッセンスのセクション」に記載しています。もしご興味のある方はそちらを参考にしてください。キンドル版の本「力の弱い人でもできる唯一の護身術

 


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【アソシエイトとデソシエイト】

皆さんお元気ですか? 僕は相変わらずメチャクチャ元気です。

さて、今日はアソシエイトとデソシエイト。前回のポジションチェンジとよく似ているのでごっちゃにならないようにしてください。


アソシエイトとデソシエイト

前回のポジションチェンジという技法は、基本は相手理解にあります。ところが今回のアソシエイトとデソシエイトというのは、物事の自分の理解を検討するときに用いる技法です。

アソシエイトは自分視点で主観的に物事をみることです。

一方、デソシエイトとは、第三者視点で物事を冷静に客観的に見ることです。

NLPでは、喜ばしいできごとは、アソシエイトすることで、より喜ばしい出来事を、主観的により喜ばしく感じることができ、記憶に鮮明に残りやすくなります。

デソシエイトは、悲しいできごとなど、あまり喜ばしくない出来事に対して、あまり悲観的になると、悪いループに嵌ってしまいますので、これをデソシエイトすることで、客観的に見ると、自分にとって悲しいと思っていたことが、思うほど悲しい事ではないことがわかります。

仏教でこんな話があります。ある時、自分の子を無くした母親がお釈迦様のところにやってきて、子どもを生き返らせてほしいと泣きながら頼みました。するとお釈迦様は、誰も死者の出ていない家から芥子の実をもってくるようにといいました。それで、その母親は、 芥子の実を 求めてあちらこちらの家を訪ねましたが、当然ですが、どの家でも死者は出ています。それどころか、子どもを無くしていたり、幼いころ親を亡くしていたりとそれぞれ悲しい過去を持っている人にもたくさん出遭うわけです。そして、子どもを亡くして苦しんでいるのは自分だけではないと母親が気づき、子どもを弔ってから、自分自身の人生を歩み出したというお話しです。

母親が子供の死という現実にアソシエイトしてしまっているので、実際にいろいろな人の話を聞かせることでデソシエイトしたという例です。


武道的には

私たち合気道をやっているものにとってはアソシエイト、デソシエイトというのは非常に大切な考えでもあると思います。

というのは、どうしても、私たちは一つの技を行っていると、自分の思い込みで一つのパターンになってしまいます。

特に、合気道の技を行うとき、上手く行かないとほど、その部分に意識がいってしまいます。

例えば、お互いに正坐して向かい合って、技を受け手が技の掛け手のそれぞれの手首をつかみ、技の掛け手が相手を押し倒す 座り技呼吸法(呼吸力鍛錬法)というのがあります。

この技の稽古で、受け手の相手が強く逆らった場合、必死でその手首にかかる力を何とかしようとすると、全く技を効かすことができません。

これは自分の手首にアソシエイトしているためです。ところが、自分が受け手になった場合を想定すると、相手が手に力を入れて手首で何とかしようとしていると、多分「もっと力を抜いてやったらどうですか?」というと思うのです。

このように、技を掛ける際に、何かにこだわってしまったと思ったら、そこからデソシエイトして、冷静に俯瞰して自分の技を見るといいと思います。

技が上手く行っているときはアソシエイトで技に集中、相手とぶつかったときはデソシエイトで客観的に見ることでこだわりを消す。

アソシエイト、デソシエイトとても大切です。


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【ポジションチェンジ】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。

さて、最近はNLPに関連付けて合気道を説明していますが、今回はポジションチェンジということについて述べたいと思います。


ポジションチェンジ

NLPでは、相手の見方や気持ちを知るために、自分の立ち位置を変えることをポジションチェンジといいます。

人は自分の五感(視覚、聴覚、体感覚)を通じて得た情報を自分の中で意味付けを行ってそれを現実だと捉えています。

要するに、自分の外で起こる現象に対して人はインプット、プロセス、アウトプットの3つで反応しています。

そして、通常、人は自分からみた景色こそが現実ですべてだと認識しています。

そのため、自分で見たものがすべて、自分の体験が一番正しいと考えてしまいます。

しかし、自分で見たものと相手が見たものが違う可能性もあるわけです。

例えば、ルビンの壺という絵があります。あなたは、壺だと認識していても、あなたの隣の人は「人が向かい合っている絵」と認識している可能性もあるのです。

このように考えると、お互い同じ現実を見ているようで、全く違うものを見ているということは、実は日常でよくあることなのです。

当然、お互いに違った景色が見えているので、誤解が生まれたりや意思の疎通が上手くいかなかったりということが起こりえます。

そこで、ポジションチェンジをすることにより、相手の視点からも物事をとらえる事ができるようになると、相手を理解することができるわけです。


合気道とポジションチェンジ

合気道で技が上手く行かないとき、「自分勝手な技を行っている」と言われます。

本人は一生懸命に技をやろうとしているのに、自分勝手と言われるとかなりめげてしまいますが、それはあなたを自分勝手な人間と言っているのではありません。

自分しか見えていないということです。

合気道は相手の気、宇宙の気に合わせて技を行うものと言われていますが、要するに、相手と自分が一体となって技を掛けたとき相手が不思議とついてくるからです。

それは物理的に見ても当たり前のことなのです。自分も相手も体重がある訳ですが、自分だけを考えたときに動く中心と、相手との合体した体重で考えたときの中心というのは違ってきます。

物理学や数学では、中心と言わず、重心といいますが、物体を重心を中心にして回すのが一番エネルギーが少なくて済みます。

ということは小さな力で回すことができるわけです。一方、重心から離れれば離れるほど力が必要です。

自分勝手な技のときを考えると、自分で作った中心で相手を振り回そうとしている状態です。

ところが、相手と一体になった意識を持つと、相手と自分が一つという考えになり、回転の中心は相手よりに寄ります。

こうなったときにはじめて、相手は小さな力で動き出すわけです。

ポジションチェンジをして、相手の視点と自分の視点を比べ、そして相手と一つになった時の視点を持つことで技が変わります。

NLPのポジションチェンジ! 相手視点でものを捕らえる。覚えておくとよい技法です。


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【ペーシング】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。

さて、今日はNLPのペーシングについて書いていきたいと思います。


ペーシング

前々回のミラーリングは視覚や聴覚や体感覚などを駆使して、相手のまねをすることで、相手に合わせて自分がついていくようにしました。

一方、ペーシングというのは、相手の動き、声、言葉、ステート
それに自分が合せながら、自分が徐々に相手と同じようにしていくことを言います。

例えるなら、音楽のリズムに合わせて、踊るような感じで、相手に合わせていくのがペーシングです。

そうすると、同志というような雰囲気を作り出すことができ、一種の共有空間を相手と持つことでができます。

共有空間を持つと、相手はコチラの意識に同調し、ラポール(信頼関係)を築いたり、相手への影響力を持つことができます。


ペーシングと合気道の合わせ

例えば、相手が手首を取りにこようとする動きに合わせて、あと2,3センチという状態のまま距離をキープするように動くと、相手は無意識にそのまま動こうとします。

ついには相手はバランスを失って、こちらの制御下に入ります。

相手が打撃してきたときも同様です。相手の動きに合わせて、こちらが回り込むと、相手と自分の空間自体が動いているように感じ、相手は攻撃が当たるまで、同じ動作を続けようとしてしまいます。

このように相手のペースに合わすことで合気道では相手をコントロールします。

ただし、間違ってはいけないのは、相手の手の速さに囚われることです。大切なのは、相手との距離感、相手の体の動く速さにペースを合わすことです。


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【キャリブレーション】

皆さん、お元気ですか? 僕は相変わらずメチャクチャ元気です。

さて、前回から、このブログではNLPの語と合気道の語で比較して記事を書き始めているのですが、心理療法で使うNLPと案外合気道の考えが一致していることに気づきます。

今日は、キャリブレーションです。


キャリブレーション

NLPでは、人の行動はインプット、プロセス、アウトプットでなりたっているといっています。要するにまるでコンピュータのように何かが入ってなにか起こって出ていくということです。

自動販売機もそうですね。飲み物の自動販売機だと、お金をいれると、お金に見合ったボタンが点灯しますが、要は中で色々な事が起こっていて、希望のボタンを押すと結局、飲み物出てきます。

だから僕たちは、この記憶や体験に入ってくるもの、要するに入力が、視覚、聴覚、体感覚などの五感です。

僕たちの体や意識の中には、五感で見たり聞いたり感じたことが初めて頭の中に入ってきて、それが頭の中や心の中でいろいろプロセスされて外に出ていくわけです。それが行動だったり表情だったりするわけです。

NLPでは、キャリブレーションといって、コミュニケーションの中で相手の中でどうプロセスされているかを相手が五感を通してインプットしているものとアウトプットされているものによって どのように プロセスが成り立っているかを判断します。


キャリブレーションとは合わせ

これは実は、合気道でもやっています。ただし、合気道の場合は、視覚情報と感覚情報が中心です。

特に合気道では感覚情報が非常に大切になっていて、そのために、片手取り、両手取り、諸手取りなどの手首をつかみに行く技に対してかなり稽古の時間を割くわけです。

だから「持たれたら?」という考えではなく、持たれる感覚を感じ、その感覚をインプットとして、自分の中で相手の力を感じることで、相手がどうプロセスしようとしているのかを感じ取り、それに対応するというものです。

そこを理解していないと、ただ見た目の形を真似しているだけになります。

要するに、合わせというのは、キャリブレーションということです。

相手の動きに同調し、相手と一体になるために、相手のプロセスを理解して、相手のプロセスを妨げず相手の中に入ることで、相手をコントロールする切っ掛けとなることです。


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