中国拳法経験者の個人指導3

5月19日月曜日
中国拳法経験者の方の個人指導を行いました。今回で3回目です。

まず、当会の基本である「当身」の稽古をしました。前回は当身の重要性は説明しましたが、第1番と第2番の陽の技術しか稽古しませんでしたが、当会では、「当身」は秘伝の一部であり、また動作の起こりの基本となり、最初に習得すべき動作として行う必要がありますので、今回は1番から4番の陽と陰すべてを稽古して頂きました。

さすが、中国拳法を離れてからも一人稽古で行っておられただけあって、非常にきれいな動作で当身ができました。その上で、「納得いく説明で、今までの『どうしてそうなのか?』という疑問が解決しました」と言っていただけました。

さらに、第二の秘伝に入り、数年前に合気道を少しの期間されていたそうですが、座り技呼吸法が納得できなかったそうですが、今回、その大切な意味が分かったといっていただけました。ちなみに、私は「座り技呼吸法は第二の秘伝が分からないとやっても意味がない」と思っています。

次に第三を飛ばして第四の秘伝の空間感覚に入りました。「以前習われていた合気道の師範は、高段者(六段以上)の方でしたが、空間感覚の技術はお持ちではなかったようです。ずいぶんと研究はされていて、足捌きを中心に考えておられたのですが、本当は、まったく違う発想だったのですね」と言われていました。

この方を指導させていただき、我が師の井口師範の偉大さが本当にわかったように思います。知らないと知っているでは、通る道がまったく違うので、知らない山を歩いて、闇雲に道を歩き回るということにつながってしまいます。以前、指導しました兵庫県の方が、「宝の地図をいただきました」とおっしゃっておりましたが、まことにその通りだと思います。井口師範に本当に感謝しています。