皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、職場で受付をしている女性がいるのですが、この人は仔犬も嫌いだという話をしています。何故かというと、仔犬すらも、この女性に敵意をむき出しにして吠えるそうです。
かなり犬に舐められているというのですが、犬に舐められているのじゃなくこれにはちゃんと原因があります。
僕たちはそこから武道に必要なことも学べるので今回は何故仔犬に吠えられ人がいるかについて話したいと思います。
仔犬が吠える
僕は、基本的には猫よりも犬の方が好きなんですが、仔犬なんかみると非常に癒されます。
ところが世の中には、そんな可愛い仔犬を見ても恐怖する人がいるから驚きです。
かなり昔ですが、自宅から車で50分かけて通っていた合気道の道場に道場主の子供さんが、飼犬の仔犬を連れてきたことがあります。
その仔犬は道場の入り口の近くの木にひもで逃げないように繋がれていました。
小っちゃくてコロコロしていて、とてもかわいく、周りの人に ご機嫌に尻尾を振って愛想を振りまいていました。
ところが、ある中学生の男の子が道場の中に入ろうとして、通りがかりますと、その男の子を見た途端、猛烈な勢いで敵意をむき出しにしてキャンキャンと吠えだしました。
怒りをあらわにしたその姿はやはり 仔犬ながら野生そのものという感じでした。
その男の子は、恐怖に顔を引きづらせ、道場に入ることができません。当然、仔犬はひもで繋がれているし、道場の入り口から2メートルは離れているので、万が一仔犬が襲い掛かっても、噛まれる心配はないのですが、一歩も動けないのです。
よくよく、観察していると、その男の子は犬の目を恐怖を感じながらしっかりと見ているのです。
動物は、目を見られると敵意を持つといいますが正しくそのようにしているのです。
合気道では目をみるなと教える
このように、哺乳動物に対して目を見るというのは実は本能的には敵意をあらわす動作を表す行為です。
ですから、目を見て話せとよくいいますが、実は目だけを見るのではなく、表情も視野に入れて話しています。
これが、目だけを見て話してくる相手がいたとしたら、かなり威圧感を感じます。
ですから敵対する相手だと、人間は普通、目だけを見て威圧をかけるわけです。
合気道では、開祖は「相手の目を見てはいけない」と言われています。
「相手の目を見てはいけない。目に心を吸収されてしまう。
相手の剣を見てはいけない、剣に気が把われてしまう。
相手を見てはいけない、相手の気を吸収してしまうからだ。
真の武とは相手の全貌を吸収してしまう引力の練磨である。
だから私はこのまま立っとればいいんじゃ」
僕の師匠の井口師範は「どこも見たらあかん、目で相手の気を感じるようにするんや」と言っておられました。
これは、犬好きの人が仔犬を見ることと非常に関係があります。犬好きの人は、犬を見たら犬全体を見ます。毛がふさふさしていて、犬の色は全体でどうなっていて、耳だけが黒いとか、足が白く白足袋のようだとかです。
ところが犬嫌いの人に限って犬の目だけしか見ないのです。注意深く観察しようとすればするほど、犬の目に囚われます。
これが僕たち武道家がやってはいけないことなのです。
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