皆さん、お元気ですか? 僕は今日もメチャクチャ元気です。
僕のyoutube動画を見た方や、アマゾンキンドルの電子ブック「力の弱い人でもできる護身術」の読者の方やこのブログの読者の方から時々「何年も合気度をしているが中々初心の域からぬけだせない」と相談のメールを受け取ることがあります。実は僕は合氣道を何年も稽古をしましたが中々初心の域を抜け出すことができませんでした。そういった悩みを抱えている人が多いと思います。 そこで今回は合氣道を最短で初心者から抜け出す方法について解説していきます。
なおここでの解説は、形から如何に実用的な技術に変えていくかという観点に立って述べていますので、全くの初心者の方はまず形を確実に覚えて動けるようになってから本ブログの内容を参考に初心の域を超えてください。
本ブログでわかること
合氣道でどうやったら初心の域から抜け出せるのか? 僕も合氣道を始めたころはそうだったのですが、武道では考えるより慣れよといってコツは教わるがあまり理屈的なことはタブーとされていますので、何年修行しても中々初心の域を抜け出せませんでした。現在はYoutubeやブログなどでさまざまな方が合氣道のテクニックなど公開していますのでそれらを使って学んでいくことができるといっても、
・そもそも最初にどう稽古すればよいのか?
・それが正しくできているのか?
・効率的に稽古する順番?
このように悩んでいる方は結構多くいると思います。今回のブログでは、こういった悩みを持たれている僕のように長い間初心者の域から出られなかった方に最速で初心者の域から抜け出せるヒントとなる内容を紹介していきたいと思います。
目次
●先ずはどう稽古すればよいのか
●正しくできているか?
●効率的に稽古する順番は?
●今回のまとめ
先ずはどう稽古すればよいのか
まずは「氣さえマスターすれば達人になれる」という発想を止める必要があります。 初心の域を超えるにはこの世界は物理世界の法則に従っているということを理解することから始めます。
別に唯物論を語るつもりもありませんが、超常現象を引き起こす氣を使うという発想ではこの物理世界と対極の考えに陥ってしまい、物理世界は低次元とか思ってしまうとより技の習得が困難になります。それよりも物理世界の法則を味方につけるという発想が大切です。
そして、氣で起こるといわれいる超常現象的な技も実は物理学、生理学、心理学で十分説明しうるものもが多数存在します。そこで合理的に実現しやすいメソッドを採用すべきです。
・物理の法則を味方につける
・生理学的な反応を味方につける
・心理学的な反応を味方につける
ということから始める必要があります。
正しくできているか?
どの技のどの部分が 物理学、生理学、心理学的な解釈ができるのかという知識が必要になります。この点については、ご自分で研究されるか、本ブログの過去の記事を読まれると良いと思います。
当会では、物理学的な解釈ができる技術を骨の技術と呼び、生理学的な解釈がでものを皮膚の技術、さらに皮膚の技術を一歩進めたものに皮膚感覚の技術、心理学的な解釈ができるものを空間感覚の技術と分けています。
先ず、物理学的な考えとしては、
- 相手をどの方向に導けばくずれるかを理解する
- 相手の骨格の無理のない方向を読み取る
- 相手に技をかけるのは筋力でなく、運動エネルギー
という3つの考えで、優れた人の技を観察するとよいでしょう。
次に、生理学的な考えとしては、
- 相手の反応を引き起こすにはどう接触するか?
- 自分が如何に動けば相手が思うように反応するか?
- 相手に反撃をさせない動きは?
最後に心理学的な考えとしては、
- 基本はマジックと同じ心理トリックだと理解する
- 相手に錯覚を起こさせるにはどうした動きをするか?
- 相手の不意を突く動きはどうしたら良いか?
自分の考えが正しいかどうかのご判断には以上の考えが必要になります。
効率的に稽古する順番は?
一般的に「氣」さえが分かれば合氣道が上達するといわれています。しかし氣は目に見えませんし、人によって言うことが違うこともよくあります。そういったあいまいなものを獲得するというのは非常に難しいと思います。
まず大切なのは物理学、物理的にに相手を崩すにはどのように崩すかを知ることが第一です。次に、生理学上の性質を知ること、最後に心理学上の性質、心理学上の性質というのはマジックなどが非常に参考になると思います。
最後に氣についてですが、これは非常にあいまいなので、それぞれの経験によるものになると思います。僕も氣とはこれだという答えはありません。こういう話もあります。
僕も実は師匠に「氣とは何ですか?」と聞いたとき、後ろから木剣で頭を打つように言われ、仕方なく打っていったら見えていないにもかかわらず絶妙なタイミングで避けられた結果、バランスを崩してひっくり返ったという経験があるのですが、師匠に「これが氣や! 分かったか?」と言われましたが意味がわかりませんでしたが、雰囲気的に「はい」と答えてしまいました。
今回のまとめ
最後に、もう一度初心の域をでるためにどうすれば良いかをまとめると次のようになります。
- 物理学、生理学、心理学を味方につける
- 物理学、生理学、心理学で説明できるかを考える
- 物理学、生理学、心理学順で技を構成していく
よくある間違いとしては、僕も経験があるのですが、先輩や周りの人の中に教えたがり屋の人がよくいて、その意見を聞いてしまうということがよくあります。その人たちが言っている通りにできているのならよいですが、想像で話すことの方が多かったように感じます。
まずは実際に言葉通りにできるかどうか確かめて技に逆らってみるということで確認する必要もありますが、多くの場合嫌われると思いますので注意してください。
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こんにちは。
実は先月から僕より一回り大きく若い男性に今のところ丹田での身体操作を教えているのですが、
昨日丹田を意識した身体操作的な力と、どこも意識せず、ただ動きたい方向に偶然相手がいるので気にせずそのまま動かすという技を両方受けてもらって比較してもらったのですが、丹田操作より、何もしない気持ちでただ相手を動かす方が強力で、全く力を感じないのに抵抗できないと言ってました。
目的を消して動かす、または目的をすり替えて動かすと効くというのがありますが、どっちかと言うと目的は何もなく、何も考えてないのに近い気はします。
視覚と接触感覚以外相手に伝わる情報がないという感じでしょうか。
(運動エネルギーが伝わるが、相手の不意をついていることになるのかな?)
ただ、自分ができていて疑問なのは、身体操作もなく姿勢も気にせず、技もなくただ動いているだけなので、そういう無意識になれる人なら誰でも、身体作りしてない素人でも最初から同じようにできてしまうのかなという疑問です。
それだったら、身体操作的なことは一切教えず、ひたすら意識を抜くことだけ教えたら十分になるのかなと。
そういう教え方も有りでしょうか?
「一切考えずに」というのは、芸術でいうと、幼児の絵と抽象画家の絵を例に考えると良いと思います。
例えば、抽象画家の中は幼児の絵を見てそのクリエイティブさを非常に賞賛する人がいます。そして彼らの目標をそのような自由闊達な何物にも束縛されないクリエイティブさに持っていく人も多くいます。
しかし、幼児の絵は未熟さ故のクリエイティブさであり、様々な修行の末に行きついた抽象画家たちのそれとは異質なものです。その証拠に年齢が上がれば上がるほどそのクリエイティブさがなくなりますが、抽象画家のそれはどんどんと洗練されていくだけです。
私の師匠は、「合気道が自然でなければならない。だけどその自然さが一番難しい。徹底的に稽古をして、そしてそぎ落とされて洗練されて自然さが身から出て来るもの。自然にしようと思った時点でもう自然ではない」といっていました。
井口師範は上達の段階を
①形の段階
②身体の段階
③氣の段階
④意の段階
⑤神(しん)の段階
の5つあり、⑤の段階で初めて「動けば即合気というように、自然と最善の動きが実現できるようになる。そうすると一切の敵がなくなる」といっていました。
タオイズムでも、無為自然ということをいわれます。ああしよう、こうしようと考えるのではなく自然に思いのまま行うことが最高の行いとなるということですが、これは真人(仙人)の最上位の人がやると無為自然になるが、凡人がそれをすると愚行となるといわれています。
ですから、ただ意識を抜くだけでは素人のそれとかわりなくなると僕は考えます。
なるほど。
全く何も知らない人が意識だけ抜いても、相手を倒すために効果的に動けなかったら意味がないのでしょうね。
今日自分自身の感覚を対人で試してみましたが、確かに何も考えないで相手を押して崩すところまではできましたが、そこから相手の体勢に応じてどこを押したり引いたりしたらいいかとかは、一応の判断らしきことをやっているかもしれません。
それと、無意識に近かったですが、体勢によっては波を相手に与えてたので、身体操作も使っていそうです。
さらにいろいろ観察していると、最初の動き始めの相手に触れる前から手を丹田と直結させ姿勢も真っ直ぐになっていました。
やはり、いろいろな原理を学んでからそれを無意識に落とし込むことが必要かなと思いました。
また自分自身、相手を倒すのに非常に原始的な動きになっているので、もっと効率的な動きが必要かなと思いました。昔やっていた少林寺拳法の体捌きとか、全くやったことのない合気道の基本技を覚えて無意識にそういう合理的な動きができないといけないと感じました。
ありがとうございました。
すいません。
二つにわけたら消えませんでした。
長いのはダメなようですね。