【呼吸力とはどんな力なのか?】その1

先日から、合気道において、実戦では殆どありえない手首を持たれた状況からの技の稽古を何故行うのかという点についてお話ししました。

その最も大きな理由として【呼吸力の養成】があげられると述べました。

しかし、【呼吸力】といわれてもあまりピンとこないと思います。また、師範レベルの人でもわかっていない人が多いと井口師範は日ごろからいわれていました。

まず、今日は、一般の合気道をされている方がいう【呼吸力】と井口師範から教わった【呼吸力】との間に定義の開きがあるので、井口師範が【誤解】として言っておられた点をあげさせていただきます。

呼吸力とは気のパワーを使ったもので、身体を強健にすることも、病気を治すことも、不老不死にもなれるし、人を破壊することも、殺すこともできる万能のエネルギーというものがあります。

しかし、非常に残念な話ですが、気の最高の状態をつかまれた合気道の開祖もお亡くなりになっておられることから、不老不死は無理であり、治らない病気もあるということです。

気を使うことで様々なことが実現する事実は私もみとめますが、物理の法則を破るようなことは不可能と私は考えています。

そういった実際面の壁を理解したうえで、呼吸力を養成することが大切と私は考えています。