皆さん、こんにちは!
お元気ですか? 僕はすこぶる元気です。
さて、先ほどまで、泉忠司氏、佐藤文昭氏共著の『ビリオネア・テンプレート』という書物についていたDVDを見ていました。その中で、ビジネスの極意として、「自分が売ろうとするものは、決して売れるはずがないというところから出発しないといけない」という話しがありました。
売れないから、「ではどうして売るか?」という発想になる。そうして、「いいものだから売れるだろう」という安直な甘い考えを抜きにして、売るための様々なアイデアを出して、最も売れる方法と戦略を何種類も考え、ビジネスシーンに合わせて行うから、ビジネスで成功するのだそうです。
なるほど! ビジネスでも、護身術や合気道と同じような考えを持つんだなぁと思いました。私も師匠から、当て身という打撃系の技をたくさん教わりました。一般的には、当て身は、合気道では補助的なあるいはツナギ的な意味があると一般に話されます。要するに当てが逆らったとき、軽く打撃を加えるだけで、相手の気がそれて技に移れるというものです。
ところが、私の師・井口師範は「当て身でも徹底的に鍛えないといけない」と、毎日岩を叩いていたそうです。そして井口師範の技術では、当て身の秘伝もたくさんあります。例えば、最近稽古している技術に、「陽の技法」「陰の技法」「核の気の技法」という名付けた技術があります。
これらの技術は当て身に衝撃力をプラスする技術なのですが、何種類もあるわけです。このように、合気道では、当て身一つをとっても、色々な秘伝が伝わっています。そして、それを使う僕たちが、どの技術を使うか選択するわけです。
これはカードゲームに例えることができるのではないでしょうか。場面場面で、様々なカードの中からその都度もっとも適切なものを選んで投入するように、私たちもできるだけ多くの手持ちのカード(合気道の技法)を持って、技を行うからこそ、相手に効く技ができるのです。
師は、「合気道の技は一期一会、それぞれ毎回、違っているのが当たり前、一つとして同じ技はないんや」とおっしゃいましたが、一つの正面打ち一教押さえという技を行っても、やり方は何通りもありますし、無ければなりません。
正しい形は一つではなく、沢山あるということです。要するに最悪を想定し、それぞれにあったカードを用意しておくことになります。「こういう場合はこのカード、ああいう場合はこのカード」と沢山のカードをもつことは大切です。しかも、優れたカード、要するにできるだけ本質的な技術として必要です。