【丹田と合気道】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。

さて、今回は丹田について話したいと思います。


丹田とは?

武道を指導している人の中に、肚(はら)とか肝(きも)とか丹田とかいう言葉を使う人がいます。

大概は丹田というと、臍下丹田と言って臍した3寸(この寸というのは漢方医学の経穴(ツボ)の採寸法でいう単位で親指の横幅が1寸となっている)にあると言われ、下腹部にあると思われていますが、実際は人体に3か所にあります。

その三か所というのは、上から眉間(印堂)の奥の上丹田、胸の中央(壇中)の奥の中丹田、そして腹(気海)の奥の下丹田です。

基本的には3つの丹田は、中国の仙人思想のタオイズムの思想から来たものとされています。

タオイズムでは、精神世界から物理世界への成り立ちを神(しん)・気(き)・精(せい)から説明されていて、精神世界を精妙な永遠に変わらないもの、物理世界を濁った重いもので何時かは朽ち果てるものと解釈し、神・気・精の順で重く濁り、精が凝縮して物質となるのです。

そこで、タオイズムでは、自身の中の精を練り、気に変えるということを下丹田で行い(練精化気)、完全に気に変わった時点で、中丹田で気を練って神に変え(練気化神)、最終的に上丹田で神を練って宇宙に返す(練神還虚)という行を行います。

要するに、変化して壊れやすいものから、純粋な壊れない永遠ものへと変化させていくというのに丹田をつかうわけです。

 

 


合気道での丹田

合気道では、タオイズムとことなり、自分を永久なるものに変えるという思想はなく、飽くまでも武道としてそれぞれの丹田を使います。

合気道では、神道の世界観が入っていて、技を身体的なもの、流動的なもの、心理的なものとして分解し、それぞれ、地、水火の交わり、天に対応して考えます。

宇宙の創世は、未だ天地(あめつち)が分かたれていなかった状態から、天と地に分かれ、天地の間で陰陽の気(水と火)の交わりがおこり、清らかなる永遠に変わらないものは天に上り、濁った壊れ変化するものは地に下り、今の世界が起こったされています。

要するに、精神世界と物理世界を陰陽の二気でつないでいるということです。

それに合わせて、合気道の技で丹田を使うわけです。

天にあたる上丹田は心理的な技術を扱い、水火にあたる中丹田は変化や陰陽のバランスに関する技術を扱い、地にあたる下丹田は身体と直接関連のある技術を扱います。

ですから、多くの武道ではとくに身体と直接関係のある下丹田を大切にするわけです。

しかし、相手の土俵で戦わないとする合気道では、相手との関係性を利用するため、中丹田や上丹田を使ったりします。


 

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