皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、最近のブログでは合気道の形稽古は様々なプロセスで成り立っていて、それぞれのプロセスを丁寧にこなすことで形が成立するという話しを進めています。
今回からは、形稽古ではどういったプロセスで構成しているかを説明していきたいと思います。
まずは、形稽古の始まりについて述べたいと思います。
向かい合った時点が始まりではない
試合のある多くの武道や格闘技では、向かい合って、主審が開始の合図をした時点から試合が始まります。
ところが合気道は、試合のような「用意、始め!」でお互い正々堂々と戦うという考え方はありません。
「形稽古だからそんなことを考えないのか」といえば、そういうことではありません。
技をかける側である「取り」の基本的な心構えとして、「相手が自分に向かってくると判断した時点から、意識を相手から離さず、相手の動きを観察するというところから始める」ということが大切です。
そして、不用意に相手を自分に近寄らさないという意識を持つ必要があります。
間合いの理論
相手を不用意に近寄らせないというと、相手とどれぐらい離れておればいいのかという発想になりますが、そのために合気道では間合いの取り方についての考え方があります。
間合いの種類は、遠い間合いから六間(ろっけん)、三間(さんげん)、一間(いっけん)の3つです。
一間は1.8メートルですが、約2メートルと考えてもいいでしょう。
六間の間合いというのは、相手が走るのがかなり速いひとでも、その時点で走って逃げると追いつけない距離です。
三間では、ちょっと隙を見せただけで相手が、自分に近づいて来れる距離です。
アメリカのボディーガードは、あらゆる襲撃事件は6メートル以内から起こっているといっていますから、この距離が安全を確保するのに一番大切な距離であるということが家ます。
さらに、一間はというと、相手自分に近づいてきたときに、対処できる最小の距離ということです。
というのは、試合じゃないので、相手はもしかすると武器を隠し持っているかもしれないのですが、そうした際、この距離が最低限必要な距離ということになります。
ですから、合気道の形稽古の場合、相手と向かい合っていなくても、既に三間以内に相手がいるとうことですから、相手の動向から目を離してはいけないということになります。
要するに、合気道では、稽古が始まり、相手とあいさつを交わした時点ではなく、稽古相手が決まり、受けと取りの役が決まった時点から、取りは受けから意識を離してはいけないということです。
言い方を変えると、もうこの時点から合気道の形におけるプロセスが始まっていると考えます。
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