皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、合気道の形稽古の第5プロセスの話をつづけているわけですが、今回は、生理学的技法の要点について述べたいと思います。
生理学的技法の分類
生理学的技法を究極的に分類すると次の2つになります。
- 生理学的弱点を利用する
- 相手の自動化プログラムに介入する
生理学的弱点を利用するというのは、元来、人間に備わっている生理学的な特性を利用するものです。
さらに、相手の自動化プログラムというのは、後天的に取得した生理学的特性を利用するもので、全ての人間に共通する動作に関して利用して利用できます。
自動化プログラムについては、前回にもお話ししましたが、人が慣れた動作をする際に、頭の中で考えただけで、勝手に適切にその動作を完了するようにできているので当会ではそう呼んでいます。
今までにご紹介した技術というのは、多かれ少なかれ1と2の両方を利用している部分が多く、どの技法も1と2の両方向から考えた方が効果が高いです。
それどころか、この2つの視点で考えると応用範囲も非常に多く見てきます。
生理学的技法では情報を遮断!
生理学的技法をする際に問題になるのは、相手がこの技術を知っていて、そして相手に先読みされることです。
合気道の場合、形稽古で行いますから、初めてこの技法を受けた2、3回は技が効きますが、原理を知り、慣れてくると相手が本気で逆らった場合には技が効かなくなってきます。
これは、相手がこちらがいつ技を仕掛けるかというのが分かってしまっているからです。
もっともよくないのは、目から漏れる情報です。いかにも「技をかけよう」という気持ちでいると、必ずばれてしまいます。
このような気持ちでいると、必ず目から情報が洩れるからです。
さらに、情報の漏えいでよく行うミスは、相手との接点に力を込めてしまうことです。
例えば、手首をつかまれたら、手首を強く意識してしまい、相手の力に少しでも対抗する意識がでます。
そういった知識があると、自分の次の動作は、必ず筋肉を使いますから、筋肉の変化を力の変化として相手に捕らえられ、次の動作が読まれてしまうわけです。
そのため、合気道では「相手に合わす」ということを行います。
相手に合わすというのは、相手の力の方向に逆らわないということです。手をブランブランにして力を抜くのじゃなく、相手の力の方向に合わせて動かすことで、相手にしっかり掴んだ感を無くすのです。
ただ脱力して、ブランブランにしていると相手は、こちらの手をコントロールしてテンションがでる方向にもっていきます。
だから、脱力より脱力感が大切なのです。
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