【横面打ちの秘伝の受け方】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。

さて、前回の記事で横面打ちの受けに関して2つの秘伝があるという話を書きましたが、気になっている人もいるでしょうから、もう少し詳しく書いてみましょう


相手の空間を割く受け方

横面打ちを受ける方法として「相手の中心を奪う」という入り方があります。

これは心理学的な説明をすると、相手のパーソナルスペースを侵すことで、相手が無意識にその距離を保とうとする現象を利用するということです。

そのため相手が侵入してくる方向にまっすぐに足を運ぶつもりで入り身をしてそこから体裁きを行います。

入り身というのは、瞬時に相手の死角に入るということですので、それは入り身じゃないとご指摘される人がいるかもしれません。

しかし、それは死角という考えの違いによるものです。一般的には、物理的死角、要するに攻撃が届かないところを意味しますが、実際は心理的死角といって、そこに入られると攻撃できないという死角も存在するわけです。

それが相手のパーソナルスペースをいきなり侵すということです。

とは言っても、相手が入ってくる真正面に足を運ぶと、相手の足とぶつかってしまう恐れがありますから、そこに注意して、お互い足がぶつからない位置に足を運んで入り身する必要はあります。

また、相手のパーソナルスペースを侵すためには、意外性がないとできません。そのためこちらの情報遮断の技術が必要になります。それができれば、相手にとって突然の意外性がでるのです。


相手の気を利用する

相手の気を利用する方法には実は二段階あります。一段階目は、相手の気に当たってあげる方法、もう一つが相手の気を導くという方法です。

この術理を行うためには、受けである相手が、取りである自分に対して攻撃する意図をぶつけてくる必要があります。

当てる気もないいい加減な、手刀や拳では気がでていないから、その気を利用することもできません。

ですから、そういった意味では受けの協力なしではできないのです。これが本来受けが取りに協力することで、受けが勝手に自分から倒れることではありません。

第一段階目の相手の気に当たる方法では、相手の気に当たるだけで、相手の攻撃に当たるものではありません。

しかし相手の気に当たると、相手はあたかも当てた気になり、その後、物理的にすっぽ抜けるという感覚になります。

それにより相手は大きく崩れ、次の技につなげていけるわけです。

相手の気に当たる稽古をしていると、相手の気が飛んでくるのがわかるようになりますから、次はその気を掌で受けて、前方に止めてやれば、相手の攻撃は気に従うため、相手の攻撃が自分より前にずれます。

以上が、秘伝の横面打ちの受け方です。


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