【動作の気の流れを利用する】2

皆さん、お元気ですが? 僕はメチャ元気です!

今回は、合気道で使う「動作の気の流れ」の利用の続きで、具体的にどのような方法を用いるかという点についてお話ししたいと思います。

前回は、相手は常にこちらの動きを読もうとしているので、意図があっても、意図を持ちつづけていなければ相手はこちらの意図を読むことができないという説明をしました。

そこで、具体的に意図を持たない動きをつくりだすのかをお話ししたいと思います。

 


意図を持たない実際の方法

 

意図を持たない動きを実行するのはどうしたらいいのでしょうか? もし井口師範が生きていらっしゃれば、「単に相手に合わすだけ!」という答えが帰ってくるでしょう。

これでは意味が分からないとおもいますが、私たち達人でない凡人が実現できることは一つ手をセンサーにして、手に意図を持たせないで、ただ相手についていくことです。

そうすることで、相手はコチラの意図を計ろうといろいろと動きます。さらに読めなくなると、その手から解放されようと動き始めます。

そうすると、しめたもので、相手の動きが関節の稼働範囲の終端に近づいた時点、曲線運動で軌道を変える前に、相手の動きの方向に合わせて、そこで少し力(運動エネルギー)を加えてやれば、関節の可動範囲の終端に導くことができます。

相手は、自分の動作の気の流れとこちらが加えた気の流れと区別がつかずに、自ら窮地に追い込まれた形になり、崩れてしまいます。

これが、相手の動作の気の流れを利用した崩し方です。

 


意図を持たない方法を実現するには?!

 

この話をすると「成る程!」と思う人が多いと思います。ところが、実際の技になると、相手についていくということが中々実現しません。

何故なら、多くの合気道の稽古の場合、技の受け手が自ら勝手に技にかかろうとしてしまうことが多いからです。

ところが、実際に護身術などで使用する際は、時代劇の殺陣のようにはいきません。こちらに危害を加えようとする相手が、わざわざ自ら勝手に投げられてはくれるということはありません。

そこで、こういった稽古をするには、相手に逆らってもらうような稽古が必要になります。

そうすることで、相手の手に自分の手を持ってきて、自分の手をセンサーだと思って相手についていくことが大切です。

しかし、相手についていく際に自分が崩れていては全く意味がありません。自分の軸はピシッと極め、重心を安定させて相手の動きについていきます。

そして、相手が不利な位置に手を持ってきたら、すかさず、相手の手をその動きに合わせて、さらに加速する訳です。

 


相手の脳にパニックを起こす

 

相手は自分の意識で自分をコントロールしてい居たはずが、気が付くと相手にコントロールされていることに気づくと、脳がパニックを起こします。

そうするとしめたものです。相手に隙ができ、相手を自在にコントロールできる土台が完成します。そのまま、無理をせずに相手に技をかけていけば、相手はかなり自然な感じで投げられたと思います。

これが相手の動きの気を利用した技です。

ちなみに、このとき、相手が意味なく笑っているような顔をしていたら、脳がパニックを起こしている状況で、あなたの技が聞いている証拠です。

 


当会での稽古

 

 

当会では、この相手の動作の気を利用した稽古には、杖(じょう)の稽古も併用します。

杖とは直系3センチ、長さ約128センチぐらいの木の棒です。

杖を用いて変幻自在の動きによって、相手の動作の気の流れをさらに導く方法を理解していただいています。

ちなみに、先日、関東から個人稽古に来られた方も、こちらに来ると言うことであらかじめ岩間の斎藤師系列の杖の動きを学びに行かれたそうですが、当会の井口師範の指導した杖を体験して、全く別物だといっておられました。

井口師範の指導する合気道の杖(じょう)の捌きを稽古するとかなり理解できますが、これに関してはまた別の機会に紹介したいと思います。

 

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【動作の気の流れを利用する】1

皆さん、お元気ですが? 僕はメチャ元気です!

合気道のでは気の流れに合わせて技をかけます。気の流れには、意識の気の流れ、動作の気の流れ、状態の気の流れがあります。

今回から、相手の「動作の気の流れ」の利用する点に絞ってお話しをしていきたいと思います。その前に、今回はまず知っておかないといけないことをお話ししたいと思います。


動作には終わりがある

 

人体は関節で構成されています。タコのような軟体動物でないかぎり、動作は関節によって制限がでます。

例えば、腕を曲げれば、ある時点でそれ以上曲がらなくなります。要するに、関節の可動範囲の終端で動作は終わりを迎えます。

この終端を押さえれば相手を崩すことができます。ですから、合気道では、相手の動作の気の流れを利用して、この終端に相手の腕を導けばよいのです。

しかし、問題は、人は動きの連続性をキープするために、関節の可動範囲の終端に来る前に、回転運動で起動を変えて縮まった関節は伸ばせるようにし、伸びた関節は縮めるようにします。折角、相手の関節の可動範囲の終端に導こうとしても、相手は曲線運動で軌道を変える訳です。

普通、人は相手が押さえつけてきた場合、相手はこちらの意図を察知すると、それを阻止するために、曲線運動で起動を変えて有利な位置を確保するものです。

 

相手に読ませないためには?!

 

 

相手を不利な状態に導くためには、こちらの意図を相手に読まさない必要があります。相手は、常にこちらの動きの意図を読もうとしています。

そして、こちらの意図を読むことで、こちらの動きに応じて、より有利な位置をキープしようとします。

では、相手にこちらの意図を読ませないためにはどうするか?

井口師範はいいました。「話は簡単。こっちが意図を持たなければいいだけ」

確かに、こちらに意図が無ければ相手はいくらこちらの意図を読もうとしても読みようがありませんが、果たして意図がない動きで相手を導くことができるのでしょうか?


意図のない動きとは?!

 

例えば、罠を考えてみてください。罠を仕掛けた人自身には意図がありますが、罠自身は通常モノですから意志も意図がありません。

この例からも、導くという意図があっても、意図を持たないということが可能だということを理解しておく必要があります。

実際、合気道では、このような罠の原理で、体の反応が発動するようにしている場面が多々あります。

テレビに出た合気道の達人が、技をかけると何故か手が離れないと言っているシーンがよくあります。これは、この原理を使っているからです。

*  *  *

次回は、動作の気の流れを利用する方法に具体的に迫りたいと思います。

 

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【意識の気の流れを利用する】

【意識の気の流れを利用する】

皆さん、お元気ですが? 僕はメチャ元気です!

今回は、合気道で使う「意識の気の流れ」の利用についてお話ししたいと思います。

 


重なる気

 

先ずは、前回お話しした気の流れで、一般的な人が身体行動を起こす順を見ていきましょう。

①意(こころ)に意図が起こります。
②その意図に従って気が動きます。(意識の気の流れ)
③気が動くと、その人の身体から気が外に出ます。
④それと同時に、意図した通り体に気がながれます。(動作の気の流れ)
⑤体に気が流れると意図通り身体が動き出します。
⑥身体が動き始めると、物理の法則によって縛りができます。(状態の気の流れ)

この様に、人の行動は、3つの気の流れが重なって初めて身体が動き行動できるわけです。

先ず、意識の気の流れができ、次に動作の気の流れが意識の気の流れと重なります。さらに、動作が起こると、状態の気の流れがそれらに重なり、3つ重なった状態で動作している状態になります。

合気道では、このどれかの気の流れを操作することで、相手をコントロールします。

 


いつ意識の気の流れの利用するか

 

意識の気の流れを利用というと、意識の気の流れが生まれた時点での利用を考えるのが普通じゃないでしょうか。

ところが、先ほども言ったように、気の流れというのは、重なって存在するものなのです。ですから、意識の気の流れを操作する場合、意識の気の流れが起こった時点以降であればどの時点でも可能です。

 

但し、他の気の流れと重なっている場合、他の気の流れを無視するわけにはいきませんので注意が必要です。

 


意識の気の流れと攻撃の三角

 

 

例えば、「手首を持とう」とする意が起こったとき、この意識の気の流れは、手首を持った時点で完結します。要するに、手首を持って握り込んだ時点でその気の流れが終了します。

ということは、手首を握るという目的を果たす前まで、この意識の気が出たままになるのです。

意識の気がでることを、井口師範は別の言葉で、攻撃の三角ができたと表現しています。

この攻撃の三角というのは相手が攻撃しようとしたときに限定していますが、実際は、人が意図を持ち、気が出た瞬間、目的を遂行してしまうまで、動き続ける現象です。

ですから、意識の三角といった方がいいかもしれません。

要するに、人が意図を持ち、気を発した時点から、目的の遂行が終了するまで、人はその動作にロックがかかるわけです。

「手首を持とう」と意図し、気が出た瞬間から「手首を持つ」という目的遂行まで動作続けるので、手首を持とうとする瞬間、手首が前に移動すれば、その移動につられて前のめりになってしまします。

これは無意識に起こることなので、気が付けば自分が崩されているという状況になるわけです。

一方、「手首を持とう」と意図し、気を発した時点、突然にパンチなどの攻撃がきたらどうなるでしょうか?

通常の人であれば、意識の気の流れが「手首を持とう」という目的が突然中断(攻撃の三角が破壊)され、一瞬だけ、脳がパニック状態になり金縛りになった状態になります。

 

  *  *  *

 

このように、意識の気の流れを利用するにはタイミングが関わっています。ですから、どんな時にどいう行動が適切かというのを体に覚させておかなければなりません。

皆さんも色んな条件を実験してみて、どんなときどうなるか、経験すると非常にいいと思います。

 

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【合気道は流れに逆らわない】

皆さん、お元気ですが? 僕はメチャ元気です!

合気道は「気」を合わせる武道ということで、「気」に対して合わせるという考えがあります。

要するに、合気道は流れに逆らわない武道です。その流れとは「気」の流れをいみします。

今回は相手の「気」の流れに乗ついて話しします。

 


「気」の流れ

 

合気道では「気」の流れを重視します。合気道で利用する「気」の流れを、大きく分けると以下の3つになります。

  1. 意識の「気」の流れ
  2. 動作の「気」の流れ
  3. 状態を表す「気」の流れ

以下ではもすこし詳しくそれぞれの「気」について説明していきます。

 


意識の「気」の流れ

 

人が何かしようとするとまず最初に出る「気」です。人は何か行動を起こす時、まずこの「気」がでないと行動を起こせません。

最初に意図である「意(こころ)」が動き、「気」が動きます。

前々回の片手取りの導き方で記載した技法は、この相手の意識の「気」の流れを利用した技術です。

具体的にいうと、手を掴もうという「気」を導いて相手を誘導しました。

 


動作の「気」の流れ

 

1で起こった「気」により導かれる「気」で、体に流れる「気」です。それによって体が動きます。

それと同時に、物理学でいう運動エネルギーが物体に乗っている状況になるので、ある意味では動作の「気」の流れというのは、運動エネルギーと同等といえます。

 


状態の「気」の流れ

例えば、あなたが高いところから落下する場合を考えてみますと、この落下という現象が起こったら、静止している何かに捕まるか、外部に力を求めないと、この落下という状態は止まりません。

いくら手足をバタバタしても、体に「気」を通しても全く何もかわらないのです。

こういうように一旦落下という状態を始めたら、自分の中では全くコントロールが効かなくなります。

これは、落下という状態の「気」が発生しているということです。こういった状態の「気」が発生した段階では、どんなに「気」を出そうとしても、それには逆らうことができません。

物理学でいう慣性の法則というと理科系の人はわかりやすいかもしれませんね。

 


合気道は「気」の流れを使う

 

合気道はこれらの「気」の流れを巧みに組み合わせて、相手をコントロールする技術なのです。

ですから「気」の流れをよく観察し、その「気」の流れに合わせて、それぞれの性質を使って、「流れ」乗って、軌道修正しつつ変化を起こしていきます。

ですから、「合わせ」であり、「導き」であるのです。

要するに、合気道は流れに逆らわないということです。

 

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【信じる力】

皆さん、お元気ですが? 僕はメチャ元気です!

さて、今回は信じる力ということについてお話ししたいと思います。


生まれ変わった僕の健康

 

 

僕は、子どものころから体が弱く、青年になってもその状態は変わりませんでした。

その間、西洋医学、東洋医学などの医療はもちろん、ヨガを始めいろんな健康法に取り組みましたが、全て上手く行きませんでした。

ところが、合気道の井口師範とお会いし、僕の健康状態がまるっきり変わってしまいました。

合気道をして2年ほどしたある日、僕は自分の身体が非常に軽い事に気づきました。

「普通の人の身体って、こんなに軽いんだ。僕は根性がなかったんじゃない」というのがその時の僕の感想です。


師匠の悲しい出来事

 

 

実は、その井口師範ですが、過去に何度か弟子の裏切りに遭っています。

そして僕が井口師範にお会いしたときにはちょうど裏切りにあった後でした。

それは、一番弟子であった某氏が、稽古場所を変更したと他の弟子をだまして、組織ごと乗っ取っられたのです。

普通だったら、騙されたと思ったら、師匠に連絡して、謝罪して元に戻ろうとするはずですが、殆どの弟子は某氏についていったままだったのです。

僕が推測するに、井口師範のご説明が、非常に曖昧に聞こえるために、真意が伝わらず誤解を受けたのだと考えています。

僕が今入っているビジネス塾もよく似ています。フェースブックのメッセンジャー・グループを使ってグループ分けをしていて、そこで仲間と話し合って高めていくということをしています。

ところが、以前僕が入っていたグループで、主催者の悪口を先導する人間が3人現れ、不満を述べるようになると、その不満がグループ全体に広がり、ついにはグループが機能しなくなるという事態になりました。

結局、多くの人を引き連れて、その人達は辞めていきました。

話は戻りますが、僕は井口師範の稽古の送り迎えをしていたので、よく空き地で車を留めるように言われ、技を見ていただきました。

そのとき、5分前におっしゃったことと、まるで反対のことを言われるようなことがかなり度々ありました。

いうことが、前と全く逆だったり、一貫性がないと思ったこともかなりありました。

しかし、そのことは井口師範がいい加減なことを言っているのではなく、弟子の理解度が低すぎるためなのです。

こうしたことが、誤解を生み弟子の裏切りに繋がったのだと僕は考えています。

 


井口師範の偉大さを悟る

 

僕も初めは混乱していたのですが、井口師範のお言葉に深い意味があると僕は考え、井口師範のご指導をノートに付けておりました。

そして、井口師範の一見矛盾に感じる言葉をすべて正しいと仮定のもと、技を分析することにしました。

そうこうするうちに、井口師範がおっしゃられる言葉が、物理学、生理学、心理学のいずれかで考えても非常に合理的であることが分かってきました。

そのお陰で、僕の分かる範囲のことで井口師範の技術をシステム化し、誰でも理解できる言葉に置き換えることができるようになりました。

この技術のシステム化において、「気」という概念で話をするとき、そのようにしか言えないということにも気づきました。

つくづく考えてみますと、やはり井口師範は達人で、その刹那刹那の技を的確に説明されていたのだと気づくことができました。

でも、このような気づきは、井口師範を信じたからこそ出てきたもので、井口師範を裏切って出ていった人には理解できなかったのです。


信じる力の大きさ

 

運動神経万能でなんでもできる井口師範を裏切って出ていった人に比べるとクズかもしれない僕のような体育の苦手だったものでも、信じる力によって、それを見つけ出すことができたとのです。

しかも僕は片目が見えません。それでも、50歳を超えてた時点で、若いプロボクサーともスパーリングをし、引き分けた経験もあります。

それは、別に僕が凄くなったというのではなく、井口師範の秘伝が凄いという証明だと言いたいのです。

この様に、徹底的に信じ切る、信じる力というのは凄まじいものだということです。

僕は今、自分を徹底的に信じてみようと思っています。皆さんも、自分の力を徹底的に信じてみてはどうでしょうか?

 

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【導くとは相手の中に可能性を見出すこと】

皆さん、お元気ですが? 僕はメチャ元気です!

合気道で技をかける場合、「相手を導きなさい」と指導されることがあります。

相手を導くというのは、とても抽象的だと思うのですが、つい『なるほど』と思ってしまうものです。

今回は、導くということについてお話しします。


無理やりでは導けない

 

 

導くということばを聞くと、「相手を自分の意図したところに誘導する」という感覚があるのではないでしょうか。

そのため、相手の意に反して、相手を自分の思った通り動かそうとしてしまう人が多いのではないかと感じます。

そういう技を受けたとき、受け手が初心者で、掛け手が高段者であっても、実に嫌な感じがし、独断的で一人よがりの技と感じます。

その結果、掛け手が導くつもりでも、受け手は力で相手に無理やり制圧されて技をかけられたと感じてしまうこととなります。

これは、どれだけ正しいことでも、頭ごなしに強要されると、『理屈では正しいと分かっているが…」と何らかの抵抗感や反発心が心に浮かんでくるものです。

導くとは、目標とする結果に強引に持っていくのではなく、その道中が大切です。無理やりでは意味がありません。

 


状況が違っても導く考えは同じ

 

例えば、目標とする結果を四方投げで相手を倒すことであるとします。

そして、その始まりが逆半身片手取り、例えば相手が左手で自分の右手首をつかんできた場合を想定したとします。

その場合でも、以下の3つのタイミングがあります。

  1. 相手に手首を取られる前
  2. 相手に手首を取られた瞬間
  3. 相手に手首を取した後

この3つのタイミングでは技の出し方が異なりますが、共通するポイントは、相手の身体に無理をさせない範囲で導くということが必要になります。

そうすると、相手は自分の動作に導かれてついてきます。

 


導くとは

 

相手の身体に無理をさせないというのはどういうことでしょうか?

それは人間の身体は関節があり、物理的に動ける範囲があるということです。

ですから、その範囲以外のところに無理やり持ってこようとすると、最悪相手の手が外れるか、相手と力がぶつかってしまいます。

相手が移動していたり、止まっていたりと状況によってことなりますが、相手の状況に応じて、相手の関節などの可動範囲を無視しないで、相手が動ける範囲で、相手が不安定になる状況に誘導するということになります。

これが相手に合わせるということであり、導くと言うことです。

要するに、導くとは相手の中にある可能性に誘導することです。

武道で言えば、相手のその状態の中の倒れるという可能性、或いは、崩れるという可能性を導き出すということです。

それには当然、様々なやり方があるのは言うまでもありません。

 

 

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【片手取りの導き方】

皆さん、お元気ですが? 僕はメチャ元気です!

前々回に、片手取りについて書きましたが、正しいというやり方はないという話しをしました。そして、僕が知っているものだけでも大きく分けて6通りあり、細かくいうともっと種類があります。

今回はその中で、相手の「気」を導くという点について述べたいと思います。


相手の気を導くとは

合気道で、相手の手を持ってもいないのに、それに勝手についていってしまうような映像をみたことがある人もいるとと思います。

それは相手の気を導いているために起こる現象です。確かに、、合気道をしている人たちの中には、時代劇の殺陣のように勝手にそのように動いて飛んでいる人もいますが、基本的な考えとしては、決して技を受ける側がわざとしているものではありません。

この相手の気を導くというのは、相手の意識よりちょっと先をいくことで、相手が付いてきたい気持ちを起こさせる技術です。

意味が分からないと思いますが、こんないたずらを思いだしてください。サイフに糸をつけて、その糸の先端をもって、隠れたところから、人がそれを拾おうとしたら、糸を引っ張る。

すると、タイミングが上手く行くと、思わず財布の移動に合わせて人が動いてしまい倒れそうになるのですが、このとき、相手は取ろうと思って出した気が誘導されている状態になります。


相手の先を少し行く

私が師匠から「相手の気の少し先を行けば相手はついてくる」と指導されました。ところが、相手の「気」の少し先を行こうと思って動かしてもなかなかできません。

というのは、相手が自分の手首をつかもうとして、ちょっと引くと相手がつかめず空振りをしてしまったり、引くのが遅れるとつかまれてしまったりとなります。

そこで師匠にコツを聞いてみたのですが、「手でやっているからできない。気の流れでやればよい」とおっしゃるのです。

よくよく師匠の動きを見てみますと、何か体全体でフワッとした動きで相手を導いています。「これが気の流れか」と思うのですが、自分が体全体を使ってやろうとしてもどうしてもタイミングが合いませんでした。


円転の理

 

そこで、師匠にご相談しますと、「円の動きになっていないからや」とご指導していただきました。

それで円の動きを意識してやってみますと、「自分勝手な円の動きではいかん、相手に合わさないとあかんのや」と言われてしまいます。

一生懸命合わそうとするのですが、どうもうまくいきません。この相手に合わすということが非常に難しいのです。


円の動きには中心がある

 

ところが、あるとき師匠が杖(じょう)でこの「気」の導きを行ったときに問題点が分かりました。

師匠の動きをよく観察してみますと、円転で動く円の中心が、相手が持とうとする場所より少しずれたところが円の中心になっているのです。

そのため、相手が持とうとする箇所が、相手にとって非常に持ちやすい速度で移動することが分かりました。

この様に相手を導く場合、

  1. 円で導く
  2. 円の中心は相手の気が向かう位置より少しずれた位置

という点が非常に大事です。

 
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【年齢、体格を超える方法には?】

5月14日に関東から来られた方の個人稽古を行いました。

合気道、伝統空手、フルコンタクト空手などを経験し、空手では体格の差が致命的であることをさとり、体格差によらない武道を探す中当会のホームページにたどり着いたということでした。

この方の身長は170センチより若干小さい目で、身長からすると体重は標準よりも重い目の体格ですが、ある程度の打撃に耐えられても、強い相手に勝つには身長がとても足りません。

ちなみにフルコンタクト空手というのは、顔面パンチと急所攻撃を除いて、素手、素足で本気で打撃し合って優劣を決める空手の一派で、一般にはフルコン空手といわれています。

僕も極真カラテを十数年前に少しかじりましたが、僕は身長179センチなので、かなり有利で、月3、4回しか稽古できませんでしたが、師範にも気に入っていただき、「橋本、何故二十歳ぐらいのころ極真をしなかった?」と言っていただきました。

フルコン空手では、少なくとも170センチ後半以上の身長がなければ、試合で上位になることができないのです。

テレビに出てくる打撃系の格闘技の選手はすべて背が高い人ばかりなので、それが理解できると思います。

ましてや、年齢の壁を超えるとなるともはやフルコン空手では不可能と言わざるをえない事実が存在します。前回、来られた大気拳をされている方も、かなり元極真カラテの高段者が大気拳をしに来られているといっていました。

では、年齢の壁を超える方法とは何でしょうか?

当会では、それは人の知らない技術を習得していることだと考えています。ですから、試合が公開されていて、ルールがある武道では、年齢の壁を超えるのはかなり難しいと言わざるを得ません。

柔よく剛を制すといわれる柔道にしても、40代以上のオリンピック選手は存在しません。
このようにルールがあることで、体格の差というのは出て来るものです。

ストリートファイト(路上での喧嘩)最強といわれているジークンドーを僕は十年以上やりましたが、何故ストリートファイト最強といわれるかというと、この格闘技では、最初からビルジーという目潰しと金的蹴りを入れることを想定して技が組み込まれています。

この創始者は、映画い俳優としても有名な実戦武道家ブルース・リーです。ブルース・リーは多くのクンフースターと違って、ガードマンを付けず、ストリートファイトに挑んでくる相手をすべて一人で対処したと言われています。

日本武道や格闘技ではありえない、相手にかみつくシーンはブルース・リーの映画で登場しますが、ブルース・リーのジークンドーにはルール無用の中、実用性を最優先し、綺麗に勝つなどという着想がないからこそ、ストリートファイト最強と言われるのでしょう。

ただ誤解をさけるためにいっておきますが、ジークンドーはただ勝てばよいというだけじゃなく、ブルース・リーは世界中の格闘技を研究していただけあって、技の理論も非常にしっかりとしていて、非常に合理的で武道としても非常に価値が高いものです。

このように、ルールある試合があり、このように正々堂々と勝つことが強要されると、そのルールに合わせて闘う必要があり、非常に制約を受けるため、体力があり、体格があり、年齢が若い人には勝てません。

当会は合気道をベースとした護身術を教えていますので、ルール無用でくる暴漢には、正々堂々と勝つとゆうより、こういったジークンドー的な考えも必要と思っています。

そのためには、武器に出来るものを武器にするということと、人の知らない技術というのが非常に大切なものと僕は考えています。井口師範の秘伝はそういった人の知らない技術の宝庫です。

武道好きなものにとって、これ以上上達の見込めない技術は非常に淋しいものがありますが、井口師範の秘伝は年齢を超えて、いつまでたっても上には上がいるという楽しみがあります。

ですから、私もまだまだ修行が必要なのは言うまでもありませんが、井口師範の秘伝は、いうなれば山の頂上に行く地図と言えますので、これからも楽しみです。

 

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【片手取りの技は何が正しいのか?】

皆さん、お元気ですが? 僕はメチャ元気です!

さて、合気道では片手取りの技といって、相手に自分の手首を持たれたときに、投げ技や固め技に持っていくのにどうするかという技があります。

ところが、合気道の道場によって、師範によって、この片手取りの技の説明が異なります。

というかかなり個人によってもかなり違います。僕自身も、大阪合気会で稽古をしていたとき、先輩によって言うことが違い、かなり混乱した覚えがあります。

「一体、どれが正しいのか?」と随分と悩んだ覚えがあります。

ところが、井口師範に師事してから、どれか一つが正しいのじゃなく、やり方が沢山あるということです。

カードゲームに例えると、持ち札が多いほど有利だということを学びました。

僕が井口師範より教わった片手取りの技術を列挙すると次のようなものがあります。

  1.  相手の気の流れを誘導する方法
  2.  持たれた瞬間に手を張るなど、相手の反射を利用する方法
  3.  呼吸力で相手を導く方法
  4.  気の流れ(運動エネルギー)を伝える方法
  5.  皮膚の技術で相手の力を無効化する方法
  6.  三角筋の反射を起こさせる方法

 

このように片手取りの技でもいろいろなやり方があるということです。

相手の気の流れを誘導するというのは、相手がこちらの手首を持とうとする際、少しずらすことで、無意識にバランスを崩してしまう反応を利用します。

持たれた瞬間に手を張るというのは、相手が持とうと握り締めた瞬間、手首の腱が動くことで、一瞬、握り締めるという動作が反射的に止まり、その時に隙ができるそのタイミングを利用します。

呼吸力で導く場合は、持たれる前に呼吸力を充実しておき、相手に手首を持たせることで、相手の力を押さえる方法です。

気の流れを伝える方法は、井口師範は「人を導きたければ、まず己が動け」といったのですが、持たれた接点を動かさず、自分の身体をまず移動することで、気の流れ(運動エネルギー)を作っておいて、相手に伝える方法です。

皮膚の技術を使う方法と三角筋の反射を起こさせる方法は、秘伝であるのと説明がかなり複雑になるので割愛します。

この様に、目的があれば、やり方なんていくらでもあるということです。ですから、要は使えると思う技術はすべて自分の手札の一部にするということです。

 

 

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気の考えは合気道と中国武術、どちらが正しいのか

皆さん、お元気ですが? 僕はメチャ元気です!

割と多くの合気道では「気」が流れると思えば体に「気」が流れる。難しいものではないと教えます。

この指導は、元合気会師範部長の藤平光一師範の主張からきているものです。

一方、中国武術では、身体に気を流すには、細かい姿勢上の注意を守り、正しい姿勢を作って、指導者の言う通りの稽古しないと「気」は流れないと指導されます。

では、藤平光一師範の「気」の考え方と、中国武術のどちらが正しいのでしょうか?

答えからいいますと、どちらも正しいというのが正解です。

主張だけを聞くと全く正反対のことを言っているように聞こえます。

ところが、合気道の達人が「気が流れていると思えば流れる」というのは、達人が『気が流れている』と思うと、体が勝手に反応して、気の流れる姿勢を自動的に作ってしまうため、そう思うだけでよいのです。

ということは、実は、気が流れるためには、ある種正しい姿勢というのが必要だということです。

この点が合気道の修行者を悩ませている点です。

多くの合気道の修行者は、合気道の技はかなり難しいと感じているといいます。ところが、技が上手く行ったときというのは、力み感が無く、あまりにも簡単にスーっと流れるように技がかかります。

そのとき、体が統一した感じがあり、気の流れというか、体に何か流れの様なものを感じたりしているのではないでしょうか。

この体全体の統一感というか一体感というものを感じるとき、ある種の姿勢が影響しています。

しかし、この一体感を感じているとき、実際にフニャフニャに筋肉の力が抜けているとするのは間違いです。

昔、ある師範が「赤子が一番強い」と話ていました。赤子は力が一番抜けているので自然と気が流れて満ちているから、大人が落ちるとケガをするところから落ちても赤ちゃんは無事でいるという話しでした。

でも、赤ちゃんの腕は、簡単に捻ることもできます。無理して引っ張れば、脱臼も簡単にします。

赤ちゃんが一番強いというこの主張は異常であるというのは誰でも判断することができます。

ですから、ふにゃふにゃに力が抜けている状態は強いわけではありません。

ちなみに、僕の合気道の師匠は「フニャフニャは気が抜けている状態」と言われていました。

一般に中国武術の師範は、そのようなおかしな話は絶対にしません。それは、骨格上の正しいポジションをキープすることで、脱力感を感じ、気が流れるということを知っているからです。

といっても、中国武術の達人も、体のポジションを作るのではなく、やはり気の流れを意識して行います。

合気道にしても、中国武術にして、上級者は気をコントロールすることで技を行います。

合気道は達人の発想から出発しているので、初心者が同じことを思っても上手く行くはずがありません。初心者が注意すべき点はやっぱり、どうすれば気が流れるかというポジションです。

 

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