皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、ここのところ折れない腕の話をしていますが、折れない腕というのは、単なるパフォーマンスではなく、かなり実用に使えるという話を前回にしました。
しかし最も大切な点は、心の在り方が身体に影響がでるという実例を示すものだということです。
ですから、前回で伸筋論ではダメだというお話しをしたわけです。
折れない腕は、単なる身体的技術だけではありません。実は心理学的技術でもあり、自分の無意識操作と相手の無意識操作の2つができて完成します。
自分の無意識操作
丹田を意識し、腕に気が流れると意識するだけで、力が肘にかかった相手の力が非常によくわかります。
さらに、相手の力がわかると、その力を相手に返すように意識すると、腕が一直線に伸びるのではなく、そのままのポジションで、相手に力が還るような筋肉運動が起こります。
このとき、自分の丹田と相手の中心軸がつながった独特の感覚が起こります。
この感覚をおこしているだけで、術者は、適切な力の入れ方を自動的にできるようになります。
相手の無意識操作
術者が、丹田を意識し、腕に気が流れるという意識を保ち続ける意味は、腕を折ろうとする方に術者の力の出し方やタイミングを分かりにくくする意図があります。
一方、術者が、腕を折ろうとする相手の腕の力に逆らおうと、伸筋を伸ばした場合、相手は術者の力の入れるタイミングや方向が分かりやすくなります。
その結果、実は伸筋を意識して肘の伸展を行った場合、受け手は術者の意図が簡単にわかり、術者より腕力が上の受け手は、術者の腕を簡単に折ることができます。
ところが、術者の意識が別のところに行っていると、意図が隠れ、受け手は術者から正確な情報を受け取れなくなります。
そのため、どう反応していいかわからないという状態が相手は無意識の中でなります。
人は、自分が経験のない対処ができない状況に陥ると、脳が一種のパニック状態に陥ます。
不幸なことにこのようなパニック状態は殆ど自覚がないということです。
そうなると、相手の力は十分発揮できなくなるとともに、相手のを心理をコントロールがしやすい状況になります。
その結果、相手の力はこちらの意図通り相手に返すということができるわけです。
このように折れない腕だけをとっても、物理学、生理学、心理学などの科学的要素が沢山入っています。
要するに、合気道の技術というのは、身体の操作だけでなく、自分をコントロールする心理的手法と相手をコントロールする心理的手法を組み合わせた、トータルでの現象を導き出す技術ともいえるわけです。
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