皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、今日は僕が経験した秘伝とインスピレーションについて話したいと思います。
合気道の秘伝を受けたら誰にも話すな!
武道の秘伝を受けると、普通はすぐに使えて強くなれると思いますが、合気道の場合はそうではありません。
僕は、合気道の師匠より井口師範より非常に多くの秘伝を伝授していただいています。
当然、井口師範より秘伝を伝授されている人はかなりいるようです。
ところが、井口師範が秘伝を授けたという人と話すと、僕の知っている内容がかなり異端のように言われました。
井口師範は、秘伝には悟りが必要で、秘伝を受けてそれを悟ったら決して他言せぬようにと言われました。
というのは、同じように秘伝を受けても、人ぞれぞれ解釈が違いい、それぞれが自分こそは正しいと思っているから争いの元になるそうです。
それともう一つは、優れた技ができるようになると、非常に嫉まれることになるというのもその理由だそうです。
井口師範は、「僕は、道場の稽古でもいつも秘伝を言うてる。けどそれを理解するのは本人次第。悟らんとあかんのや」と言われました。
そういわれると、色々な本を読んでみると、開祖・植芝盛平(うえしばもりへい)翁先生の直弟子の先生方でも、それぞれ言われることがかなり違うようです。
やはり、井口師範同様、翁先生のお言葉に対して、それぞれの理解が違うということなんでしょう。
井口師範の「他言無用」は、翁先生から授かった秘伝に関しての師範自身のご経験によるものだったのでしょう。
悟りとはインスピレーション
井口師範のお言葉をノートに控えておく必要があり、常日頃からそれを読んでいる必要があると教えていただきました。
それで僕は、井口師範のお言葉をノートに毎回つけてはよく読んでいました。
けれども、当時を振り返ってみると井口師範のおっしゃることは、殆ど意味不明でした。
というのは、時として、以前おっしゃっておられたのと、全く正反対の動きを要求されるときとかあり、「サーっと」とか「ひょい」とかいう擬音が非常に多く、お言葉を控えるのもかなり苦労しました。
しかし、井口師範のおっしゃることで、非常に気になったことは、常に考えていて、どういう意味かとことあるごとに考えていました。
そして、ヒントは無いかといろいろな武道書や氣に関する本など手当たり次第に読んでは、実践してみるということをやっていました。
そうやっていると、あるとき、ふと分かるときがやってきます。
それがインスピレーションというものだと思いますが、そうすると、後から、不思議なことに理屈が分かりだすのです。
そうして作り上げたのが当会で指導しているシステムです。
ところが、実は師匠のお言葉を写したノートは現在ありません。というのは、引っ越しの際に、何故か無くなってしまったのです。
当時はいくら探しても見つからず、どこかに忽然と消えてしまったようでした。
もしかしたら、全く理解できなかった秘伝が書かれているかっも と思うと本当に残念で仕方がありません。
ただ、非常に面白いことを発見しました。
というのは、ときどき技を研究していると、不思議なインスピレーションが頭に浮かんでくることがよくありました。
「あっそうか! 俺って天才!」って
でも、しばらくすると、そのインスピレーションは、井口師範に話していただいた内容だと思い出すのです。
ですから、無くしたあのメモは無駄ではなかったと言えます。
一生懸命に書いたノートは無くしましたが、何度も読んでいたので、それがインスピレーションとして浮かんでくるのです。
ですから、必死で書き留めたノートは決して無駄ではありませんでした。
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