【形稽古と情報遮断】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。

さて、今回は、合気道の形稽古上の注意点として、情報遮断について話したいと思います。


形稽古では技を効かせるには?!

合気道では二人一組になって形の稽古を行いますが、当然、形ですから、事前に技の受け手は技の掛け手がどのようにしてくるか分かっています。

そんな中、相手に技を効かせるのは、非常に難しいのは言うに及びません。

そこで、稽古を続行するためにいろいろな対処法が必要になります。

最もポピュラーな対処法は、受けが技にかかってあげるというものです。

この稽古法のメリットは、形を覚えていない人が形を覚えるのに非常に都合がよいという点です。

一方、デメリットは、こういう稽古をしていると、相手にかかってもらわないと技が掛けられないという点ですが、これは武道としては致命傷になります。

そこで、相手に逆らってもらうという稽古も中級者以上には必要になります。


情報を絶つ

相手に技にかかってもらわずに、形稽古を遂行するためには、最も大切なのが目から出る情報を絶つ必要があります。

人の動きはまず目から始まります。

ですから、視覚からの情報で相手はコチラがいつ何をするのか察知するわけです。

ですから、出来る限り目からの情報が出ないようにすべきです。

当会では、情報を隠蔽した目を人形の目と呼んでいます。

かなりリアルなフランス人形や市松人形を思い出してもらうと分かると思いますが、リアルな人形は、自分の方を見ていると思うと、不思議と自分の方を見ますし、違う方向を見ていると思うと、そちらの方を見ます。

まるで生きているかのようにリアルな人形は視線があちらこちらに移動します。

でも、実は人形の目が動いているのではなく、自分の脳がその様に見せているのです。

何故なら、人間の目に写ったものは、一旦、脳内のフィルターに入り重要度によって認識するようになっているからです。

例えば、時計の針のデザインはどのようなデザインですかと聞かれて、時計を見て、針のデザインを覚えたところで、「今何時何分でしたか?」と聞かれると、殆どの人は時間を答えられません。

これは重要度が時計の針のデザインにあるため、時計本来の機能である時間を確認するという重要度が低くなったためです。

これは前回お話ししたフレームの話と同じで、時計の針のデザインを見るというフレームを実行しているときは、時間を見るというものがないために、見ていても見ていないという現象がおこるのです。

このような現象があるから当然、人形のような目になることで相手への情報が遮断できるわけです。

この目の使い方については、電子書籍の拙著の『力の弱い人でもできる雄一宇のご指針術』の「相手をコントロールするエッセンス」のセクションに記載しています。もしご興味のある方はそちらを参考にしてください。キンドル版の本「力の弱い人でもできる唯一の護身術」  

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