皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、前回は合気道と丹田の話をしました。一般の武道では、腹部にある臍下丹田のみを重視しますが、合気道では、丹田は3つあり、技によっては3つの丹田を利用するということを述べました。
今回は、合気道においても殆ど話題に上らない上丹田についてお話ししたいと思います。
上丹田と目
僕の師匠・井口師範は、合気道では目が非常に大切と言われています。
目が大事というのは目の使い方、要するにどう見るかということです。
このブログですこし前に、合気道の開祖の有名な言葉をご紹介しましたが、もう一度ご載せておきますと、
* * * *
相手の目を見てはいけない、目に心を吸収されてしまう。
相手の剣を見てはいけない、剣に気が把われてしまう。
相手を見てはいけない、相手の気を吸収してしまうからだ。
真の武とは相手の全貌を吸収してしまう引力の練磨である。
だから私はこのまま立っとればいいんじゃ。
* * * *
非常に有名な言葉ですが、目の使い方を知らないで読むと、一体何を言いたいのか?と思ってしまう文章です。
しかし、井口師範の秘伝の中伝以降の目の使い方を知っていると、「なるほど、これは目の使い方の話だ!」と納得できてしまいます。上丹田に関連した非常に大切な道文だとわかるのです。
というのは、実は上丹田と目は切っても切れない関係があるからです。
「目は口ほどにものをいう」といいますが、目の動きで自分の情報が漏れてしまうということです。
気という立場からすると、目から余計な気が漏れ出て相手に伝わってしまうということです。
ところが、上丹田と目が繋がっていて、目の気は上丹田でコントロールするということを知っていると、余計な気が目から漏れなくなり、相手は目からの情報を読みとれなくなります。
上丹田を鍛える
相手に情報を読まれない目を作るためには、上丹田をコントロールできるようになる必要があります。
上丹田を鍛えるためには、目を鍛える必要があります。
と言っても、視力を上げるということではなく、気が漏れにくい目にすることです。
基本的に、人は、気が流れると、筋肉が反応します。
ですから、達人は気が流れているかどうかは目で見てわかるのです。
井口師範は腕に気が流れているかどうかは、微妙な動きが出るかを見て取って指導されていたのです。
目についても同じで、余計な気は眼球運動が起こします。
これを抑えないと相手に反応される目になります。
逆に余計な眼球運動を抑える訓練をすることで、上丹田が鍛えることができます。
なお、目の使い方の初伝については、拙著に記載しています。もしご興味のある方はそちらを参考にしてください。キンドル版の本「力の弱い人でもできる唯一の護身術」
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