皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。
さて、今年も残すところ10日ばかりとなりました。そこで、今年の当会での指導の問題点を考えてみました。
合気道の基本も極意も螺旋
井口師範は「合気道の極意は、呼吸力、気の流れ、螺旋形」とおっしゃいました。
螺旋は中国拳法で言えば粘勁と呼ばれるものと同じで、当会では、準備運動の際に、気功を一部入れていて、その中で単人粘勁という動作を入れています。
人間は基本的にある一定の方向の力に対してはすぐに反応できます。ところが力があっちこっちに変化すると急に対応できなくなるものです。
これは、反応速度というものがあり、認知してから動作に移すまで時間がかかるためです。
ですから、合気道では一点で一定の力で相手を押すということはせず、螺旋を使って、力が掛かる部分を移動させていくわけです。
螺旋は技術的には、当会の皮膚感覚の技術に分類できますが、接触面を螺旋状に変えることによって、相手にとって読みにくい動作となるため、相手を導くのに非常に都合がいいのです。
ところが、会員の皆さんどうやらそのことに関してあまり理解できていないことに最近気づきました。
一応は理屈では旋は理解できているようですが、技で意識して使ってはいないようなので、来年からは螺旋の相対稽古を入れていくことにしました。
4種類の螺旋
ちなみに、片手で掛ける螺旋には4種類あり、左右の手で考えると合計8種類になります。右手で掛ける螺旋を例にあげますとつぎのようになります。
- 相手の右手の外側と右手の内側を最初に接触させてから 相手の手に蛇が螺旋状に巻き付くように巻き付いていくことで相手の手を動かす 行う内回し螺旋。
- 相手の左手の内側と自分の右手の外側を接触させてから、外まわし螺旋。
- 相手の右手の内側と自分の右手の内側を最初に交差させて行う交差の内まわし螺旋。
- 相手の右手の外側と右手の外側を最初に接触させて行う交差の外まわし螺旋。
この螺旋の動きが基本になって、合気道の技が行われ、特に非接触の対打撃系の技に明らかな螺旋を用います。以下がその一例です。
内まわし螺旋
正面突き小手返し投げ、正面突き回転投げなど
外まわし螺旋
横面打ち四方投げ、横面打ち入り身投げ、横面打ち小手返し投げ
交差の内まわし螺旋
正面打ち、横面打ち、正面突きなどでは、小手返し投げと入り身投げです。
交差の外まわし螺旋
正面打ちなら、一教、二教、回転投げ、横面打ちなら、一教、二教、三教、四教、回転投げ、入り身投げなど、正面突きでは小手返し投げと入り身投げです。
相手の力とぶつからないために、合気道の各技は螺旋を用いています。
ですので、来年からはかなり意識できるように螺旋を指導するつもりです。
そのため、螺旋を基本稽古の中に組み入れ、各会員がどこにどの螺旋が使われるのかをしっかりと意識できるよう指導するつもりです。
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