【合気道と中丹田】

皆さん、お元気ですか? 僕はメチャクチャ元気です。

さて、前回は合気道と下丹田の話をしました。

今回は、合気道でもあまり話題に上らない中丹田についてお話ししたいと思います。


中丹田と手

中丹田は、両乳首を直線で結んだ丁度真ん中にあります。

中丹田は武道では左右の両手と繋がっているとされていて、陰陽のエネルギーバランスを使って両手を使用するときに使われるものだと学びました。

ちなみに、手には左右がありますが、左というのは火に属していて元々「火が足りる」というところから「ひたり」と呼ぶようになり、右は水に属していて、「水が極まる」というところから「みき」となったそうです。

左右の手が中丹田と結ばれているということからも、水と火、ようするに陰と陽の変化を手に起こすことと中丹田の関係が理解できるでしょう。

合気道の技の大部分は手を用います。

ですから、合気道では中丹田の使い方は必須のものとおもわれますが、一般に合気道の修行者で中丹田の存在を知っている人はかなり少なく、しかもその用法を述べられる人はもっと少ないと聞いています。

というのは、左右のエネルギーバランスというのは簡単ですが、一概に右が陰で左が陽というように簡単に分けられないため、中丹田の使い方が非常に難しいのです。

 


中丹田を使う!

 

中丹田を使う場合、陰陽のバランスとかそういった概念が入りますので、概念的になってしまう傾向がありますが、実際使用するのは物理空間ですので、技に適用できないと、概念で終わってしまい意味がなさなくなります。

その点が中丹田を使う難しさです。

そのため、多くの合気道家は、下丹田の気を腕に通して技を行い、中丹田を意識することをしない人が多くいるのであると聞いています。

その方が体内の気の流れが自覚でき、分かりやすいのですが、中丹田を使うなると、下丹田からの気の流れを全くぶつからない方向に持っていく必要があり、その上で中丹田を使います。

気というのは、使用する本人の意識と非常に密接につながっていて、意識が接点にあると、そこで気が止まってしまいます。

そのためには、骨の合わせの中の骨格の合わせを使って、相手と全くぶつかりの少ない状態を作る必要があります。

その上で、相手とぶつからないという意識が大切になります。

気は相手とぶつからず、しかも相手と繋がっているという状態を作って、中丹田を使うと、相手からは非常に分かりにくい技術に感じます。

中丹田をつかった技を受けた場合「あれっ」という感じで、気が抜かれたような感覚になることが多いようです。


 

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